この共産主義的意識の大衆的規模での創出のためにも事柄そのものの完遂のためにも、大衆的規模での人間変革が必要である。大衆的規模での人間変革は実践運動のさなかでのみ、革命においてのみ、進捗しうる。それゆえ、革命は、他の仕方では支配階級が打倒されえないという理由で必要なだけでなく、打倒する側の階級が革命のさなかでのみ、旧い残渣を〈打倒し〉わが身から一掃して、社会の新たな礎石を築く能力をもてるようになる、という理由からしても必要なのである。
人々は現行の生産態勢を維持することに関心をもっているということ。
本論一 83-84頁
マルクスの視座は「人々は現行の生産態勢を維持することに関心をもっているということ」への批判にある。
ここから、「現在は危機的状況である」と認識できないのは、現状を維持することでなんらかの形の利益を得ているからだという、マルクス主義が陥りがちな「現行の生産態勢における危機を認識できている俺、プロレトリアート、選ばれし者」的自負が派生していくことになる。
ここから、「現在は危機的状況である」と認識できないのは、現状を維持することでなんらかの形の利益を得ているからだという、マルクス主義が陥りがちな「現行の生産態勢における危機を認識できている俺、プロレトリアート、選ばれし者」的自負が派生していくことになる。