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岸辺露伴は動かない-雛見沢- その②
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岸辺露伴は動かない-雛見沢- その②
127 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/20(木) 21:38:36.64 ID:rAp5ChG90
■TIPS
- 露伴のメモ----
ここには図書館に残っていた新聞を確認した結果をメモしておく
- 1年目のオヤシロ様の祟り 事実○
1979年=昭和54年 6月24日
1年目のオヤシロ様の祟りとされている
雛見沢ダム建設現場内で殺人事件が発生
建設作業員ら6人により、建設現場の監督が撲殺される
その後、作業員らにより遺体はバラバラにされ、遺棄された
主犯格の男とその男が遺棄した遺体の部位のみが見つかっていない
1年目のオヤシロ様の祟りとされている
雛見沢ダム建設現場内で殺人事件が発生
建設作業員ら6人により、建設現場の監督が撲殺される
その後、作業員らにより遺体はバラバラにされ、遺棄された
主犯格の男とその男が遺棄した遺体の部位のみが見つかっていない
既に主犯格は時効かな?まぁ、こんな怖い殺され方はゴメンだな
監督ってのも大分恨まれてたんじゃないのか?
監督ってのも大分恨まれてたんじゃないのか?
ネットだと村の綿流しの祭りの日っていう話だったが
新聞じゃそれは確認できない
聞き込みでもして確認しないとな
新聞じゃそれは確認できない
聞き込みでもして確認しないとな
130 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/20(木) 21:44:37.44 ID:rAp5ChG90
- 2年目のオヤシロ様の祟り 事実○
1980年=昭和55年 6月22日
2年目のオヤシロ様の祟り
1年目よりは祟りっぽいかな
県立白川自然公園の展望台から北条夫妻が転落
夫は死亡、妻は行方不明だそうだ、法律上はもう死んだってことか
2年目のオヤシロ様の祟り
1年目よりは祟りっぽいかな
県立白川自然公園の展望台から北条夫妻が転落
夫は死亡、妻は行方不明だそうだ、法律上はもう死んだってことか
この件はあまり詳しいことは載っていなかった
ネットの情報だとこの夫妻はダム賛成派で村の仇敵だとかなんとか
そういう情報は新聞からは入手できないよなぁ
この日が綿流しってことも確認できない
ネットの情報だとこの夫妻はダム賛成派で村の仇敵だとかなんとか
そういう情報は新聞からは入手できないよなぁ
この日が綿流しってことも確認できない
132 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/20(木) 21:48:15.12 ID:rAp5ChG90
- 3年目のオヤシロ様の祟り 事実△
ネットの情報によると古手神社の神主が病死したらしい
新聞には載ってない
新聞には載ってない
まぁ、病気で死んだくらいじゃあ載るわけないよな
これも聞き込みしてみるか
これも聞き込みしてみるか
139 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/20(木) 21:59:24.56 ID:rAp5ChG90
- 学校篭城事件 事実○
1983年=昭和58年 6月25日
少女Aにより雛見沢分校で立てこもり事件が発生。
少女Aは学校の教諭を学校外に電話で呼び出し、その隙に全校生徒を人質に取る
その後、事件は急展開し解決する
人質の生徒のうち数人が暴行を受けたようだが軽症
少女Aにより雛見沢分校で立てこもり事件が発生。
少女Aは学校の教諭を学校外に電話で呼び出し、その隙に全校生徒を人質に取る
その後、事件は急展開し解決する
人質の生徒のうち数人が暴行を受けたようだが軽症
25日の夕刊では事件発生だけが伝えられているが、
26日の朝刊では事件は解決したと伝えている
事件自体は昼ごろ発生し、夕方もしくは夜に解決したのだろう
そしてその日の夜に雛見沢大災害が発生
次の日からの新聞は大災害ばっかりでこの事件のことなんてちっとも載ってない
しかし、この少女Aっていうのは中々頭がいいやつなのかもしれないな
電話で教諭を呼び出し、その隙を突く・・・もっと煮詰めれば漫画に使えるかもな
26日の朝刊では事件は解決したと伝えている
事件自体は昼ごろ発生し、夕方もしくは夜に解決したのだろう
そしてその日の夜に雛見沢大災害が発生
次の日からの新聞は大災害ばっかりでこの事件のことなんてちっとも載ってない
しかし、この少女Aっていうのは中々頭がいいやつなのかもしれないな
電話で教諭を呼び出し、その隙を突く・・・もっと煮詰めれば漫画に使えるかもな
145 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/20(木) 22:13:11.49 ID:rAp5ChG90
- 雛見沢大災害
ついでだし、新聞でどう報じられているのか気になったからメモしておこう
1983年=昭和58年 6月26日深夜から27日未明
雛見沢地区で火山性のガスが発生
雛見沢住人約2000人はみな寝静まっていたため誰一人逃げることなく全滅した
雛見沢地区の住人以外にも、朝に雛見沢地区に牛乳を配達しに行った者や
警察関係者にも行方不明者や死亡した人間がいるみたいだ
また、近隣の地区では卵の腐った匂い(硫化水素と考えられる)が報告されている
1983年=昭和58年 6月26日深夜から27日未明
雛見沢地区で火山性のガスが発生
雛見沢住人約2000人はみな寝静まっていたため誰一人逃げることなく全滅した
雛見沢地区の住人以外にも、朝に雛見沢地区に牛乳を配達しに行った者や
警察関係者にも行方不明者や死亡した人間がいるみたいだ
また、近隣の地区では卵の腐った匂い(硫化水素と考えられる)が報告されている
ちなみに、災害からしばらく経った新聞では、ガスの発生源は鬼ヶ淵、と呼ばれる沼だと書いてある
ガスの主成分は二酸化炭素とみられているらしい
へぇ、たしかに二酸化炭素ばっかりで酸素がなければ死ぬよなぁ、これも漫画で使えそうだな
あれ?どっかの漫画で純粋な酸素は毒ってのがあった気もする
うーむ、どうしたもんだろうか・・・
あと、牛乳配達とか警察関係者が巻き込まれるって言うのもリアリティがあるな
漫画で大災害を描くときには、その地域以外から偶然近づく人間も巻き込むのがベストだな
ガスの主成分は二酸化炭素とみられているらしい
へぇ、たしかに二酸化炭素ばっかりで酸素がなければ死ぬよなぁ、これも漫画で使えそうだな
あれ?どっかの漫画で純粋な酸素は毒ってのがあった気もする
うーむ、どうしたもんだろうか・・・
あと、牛乳配達とか警察関係者が巻き込まれるって言うのもリアリティがあるな
漫画で大災害を描くときには、その地域以外から偶然近づく人間も巻き込むのがベストだな
192 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/20(木) 23:56:17.51 ID:rAp5ChG90
大石「それじゃぁですねぇ・・・」
大石がそう言いかけた時、露伴が不満そうに言い放った。
露伴「待てよ。まだ僕の質問が終わりだとはいってないだろう?
あんたたちの言う、仲間ってことについてちゃんと話してもらおうか。
あとになって無理な協力を求められたり、金をたかられたらたまったもんじゃないからな。」
あんたたちの言う、仲間ってことについてちゃんと話してもらおうか。
あとになって無理な協力を求められたり、金をたかられたらたまったもんじゃないからな。」
194 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 00:00:15.84 ID:C+/gFwJu0
大石「なるほどなるほど、確かにそれも大切な話ですねぇ。
でも、露伴さんに損させるようなことはありませんよぉ?
ご自由に取材してくださって結構です。」
露伴「納得いかないな。それじゃ今と変わらないじゃないか。」
大石「いえいえ、ちゃーんと私と赤坂さんからは情報を差し上げますよ。
あとはですね、ちょーっとだけ条件がありまして。
できれば、でいいんですがね。できれば、で。
・・・私達の希望をね・・・叶えてほしいんですよ。」
露伴「僕は回りくどい言い方は嫌いなんだ。
はっきり言ってくれよ。そのほうが後でもめることもない。
(それにこの岸辺露伴にできないことがあるわけがない。)」
でも、露伴さんに損させるようなことはありませんよぉ?
ご自由に取材してくださって結構です。」
露伴「納得いかないな。それじゃ今と変わらないじゃないか。」
大石「いえいえ、ちゃーんと私と赤坂さんからは情報を差し上げますよ。
あとはですね、ちょーっとだけ条件がありまして。
できれば、でいいんですがね。できれば、で。
・・・私達の希望をね・・・叶えてほしいんですよ。」
露伴「僕は回りくどい言い方は嫌いなんだ。
はっきり言ってくれよ。そのほうが後でもめることもない。
(それにこの岸辺露伴にできないことがあるわけがない。)」
201 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 00:10:22.88 ID:C+/gFwJu0
大石「そうですねぇ。はっきり言っちゃいましょうか?
私たちはあなたにすべての情報を託します。
取材は自由に続けてくださって結構です。嫌になったらやめてしまってもかまいません。
ただ、真実に辿り着いたときには、私と赤坂さんにお教えいただきたい。と、
本当にそれだけです。金銭の要求もありませんし、もし真実に辿り着けなければ、
今後一切の連絡がなくてもかまいません。」
露伴「・・・そりゃあ僕にとっちゃ、都合のいい話だが。
あんたたちが何の得をするのかまったくわからない。」
大石「ですからさっき言ったじゃないですかぁ?
あなたなら真実を暴いてくれる気がしてるって。」
露伴「・・・。」
私たちはあなたにすべての情報を託します。
取材は自由に続けてくださって結構です。嫌になったらやめてしまってもかまいません。
ただ、真実に辿り着いたときには、私と赤坂さんにお教えいただきたい。と、
本当にそれだけです。金銭の要求もありませんし、もし真実に辿り着けなければ、
今後一切の連絡がなくてもかまいません。」
露伴「・・・そりゃあ僕にとっちゃ、都合のいい話だが。
あんたたちが何の得をするのかまったくわからない。」
大石「ですからさっき言ったじゃないですかぁ?
あなたなら真実を暴いてくれる気がしてるって。」
露伴「・・・。」
204 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 00:23:49.52 ID:C+/gFwJu0
大石「納得できないことはお嫌いですかなぁ?
それだと生きていくの、大変じゃありませんかねぇ?」
露伴「・・・余計なお世話だ」
赤坂「私も、大石さんがそんなことを考えていたとは知らなかったんですが、
いいじゃないですか、聞いてみて信じられなければ信じなければいいんですから。
まぁ、そんな風に私たちの持つ情報を無闇にひろめるのは反対ですがね。」
大石「んっふっふっふっ、赤坂さんお厳しいですねぇ。
でも、赤坂さんのおっしゃるとおりですよ、岸辺さん。
話だけ聞いて、さようなら、でも構いませんから。どうですぅ?
私と約束しちゃいませんか?真実に辿り着いたら教えてくださるってだけでいいんですよぅ?」
露伴「・・・いいだろう。約束するよ。
言っておくが、赤坂が言ったから乗るわけじゃないからな。
僕自身同じ考えを持っていただけだ。」
大石「はいはい、わかってますよぉ。岸辺さんは名探偵さんですからねぇ。
んっふっふっふっふっ。」
それだと生きていくの、大変じゃありませんかねぇ?」
露伴「・・・余計なお世話だ」
赤坂「私も、大石さんがそんなことを考えていたとは知らなかったんですが、
いいじゃないですか、聞いてみて信じられなければ信じなければいいんですから。
まぁ、そんな風に私たちの持つ情報を無闇にひろめるのは反対ですがね。」
大石「んっふっふっふっ、赤坂さんお厳しいですねぇ。
でも、赤坂さんのおっしゃるとおりですよ、岸辺さん。
話だけ聞いて、さようなら、でも構いませんから。どうですぅ?
私と約束しちゃいませんか?真実に辿り着いたら教えてくださるってだけでいいんですよぅ?」
露伴「・・・いいだろう。約束するよ。
言っておくが、赤坂が言ったから乗るわけじゃないからな。
僕自身同じ考えを持っていただけだ。」
大石「はいはい、わかってますよぉ。岸辺さんは名探偵さんですからねぇ。
んっふっふっふっふっ。」
大石が得意の嫌味な笑いをする。赤坂も苦笑しているようだった。
自分が馬鹿にされていると感じた露伴は、本題に入る前にトイレに行くといってお茶を濁すのだった。
自分が馬鹿にされていると感じた露伴は、本題に入る前にトイレに行くといってお茶を濁すのだった。
208 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 00:35:18.19 ID:C+/gFwJu0
赤坂「大石さん、そんな条件で彼に協力するなんて、正直納得できませんよ。」
大石「おんやぁ?言った時に反論しないんで、許してくれてると思ったんですが、
やっぱりご機嫌ななめですかぁ?」
赤坂「絶対にやめろ、とは言いませんが、僕は賛成できないし納得もできないということです。」
大石「んっふっふっふっ。彼が納得させてくれますよ。そのうちね・・・。」
赤坂「大石さんはそんなにあの男を買っているんですか?
彼にいったい何があるっていうんです?」
大石「そりゃぁ、彼が真実を暴いたときのお楽しみってやつですよ。赤坂さん。」
赤坂「・・・。まぁ、大石さんなりの考えがあるんでしょう。
今は何も言わないでおきますよ。」
大石「すいませんねぇ。私も確証があるわけではないんで、はっきりは言えないんですよぉ。
老年刑事の勘ってやつですかねぇ?」
赤坂「僕には昔からそういうものはありませんからね。
大石さんに従いますよ。それで?どこから話すんですか?」
大石「まずはダム戦争の・・・」
大石「おんやぁ?言った時に反論しないんで、許してくれてると思ったんですが、
やっぱりご機嫌ななめですかぁ?」
赤坂「絶対にやめろ、とは言いませんが、僕は賛成できないし納得もできないということです。」
大石「んっふっふっふっ。彼が納得させてくれますよ。そのうちね・・・。」
赤坂「大石さんはそんなにあの男を買っているんですか?
彼にいったい何があるっていうんです?」
大石「そりゃぁ、彼が真実を暴いたときのお楽しみってやつですよ。赤坂さん。」
赤坂「・・・。まぁ、大石さんなりの考えがあるんでしょう。
今は何も言わないでおきますよ。」
大石「すいませんねぇ。私も確証があるわけではないんで、はっきりは言えないんですよぉ。
老年刑事の勘ってやつですかねぇ?」
赤坂「僕には昔からそういうものはありませんからね。
大石さんに従いますよ。それで?どこから話すんですか?」
大石「まずはダム戦争の・・・」
露伴「また僕のいないところで打ち合わせかい?」
トイレに行ったはずの露伴が赤坂のベットの後ろ側に座っていた。
大石も赤坂も露伴の気配に気づかなかったようだ。
空手を始めてから背後をとられたことなどなかった赤坂は目を疑った。
この男には、何か秘密があるのかもしれない・・・。
赤坂はそう思うのだった。
トイレに行ったはずの露伴が赤坂のベットの後ろ側に座っていた。
大石も赤坂も露伴の気配に気づかなかったようだ。
空手を始めてから背後をとられたことなどなかった赤坂は目を疑った。
この男には、何か秘密があるのかもしれない・・・。
赤坂はそう思うのだった。
212 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 00:48:32.98 ID:C+/gFwJu0
大石「いえいえ、そんなことありませんよぉ。
どこからお話するのがわかりやすいか、相談していたんですよ。」
露伴「ふん・・・まぁ、信じてやるよ。」
大石「そうですよぉ。私たちは仲間なんですから、信じあいましょう。
んっふっふっふっ。美しい友情ってやつです。」
どこからお話するのがわかりやすいか、相談していたんですよ。」
露伴「ふん・・・まぁ、信じてやるよ。」
大石「そうですよぉ。私たちは仲間なんですから、信じあいましょう。
んっふっふっふっ。美しい友情ってやつです。」
このじじぃは扱いづらいな。天国への扉(ヘブンズドアー)を使っちまいたい気分だ。
それが大石のやり方だと気づかずに、露伴は大石に苦手意識を感じ始めていた。
露伴は大石の言葉が聞こえない素振りで椅子に座るのだった。
それが大石のやり方だと気づかずに、露伴は大石に苦手意識を感じ始めていた。
露伴は大石の言葉が聞こえない素振りで椅子に座るのだった。
露伴「じゃあ、本題に入ってくれよ。
どこから話すか決めたんだろう?」
大石「そうですねぇ、まずは時系列に沿っておおまかなお話をしましょうか。
質問は最後で受け付けますので、途中での受け答えはなしとしましょう。
まとめて説明したほうが早いこともありますのでねぇ。」
露伴「わかったよ。横から口を出すことはしない。
さっさとはじめてくれ。僕が聞きたいことだけで今日一日じゃ足りないかもしれない。」
大石「そうですねぇ。岸辺さんは疑り深いですからねぇ。
それじゃあまずは、ダム戦争の頃からお話しましょうか。」
どこから話すか決めたんだろう?」
大石「そうですねぇ、まずは時系列に沿っておおまかなお話をしましょうか。
質問は最後で受け付けますので、途中での受け答えはなしとしましょう。
まとめて説明したほうが早いこともありますのでねぇ。」
露伴「わかったよ。横から口を出すことはしない。
さっさとはじめてくれ。僕が聞きたいことだけで今日一日じゃ足りないかもしれない。」
大石「そうですねぇ。岸辺さんは疑り深いですからねぇ。
それじゃあまずは、ダム戦争の頃からお話しましょうか。」
217 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:02:44.03 ID:C+/gFwJu0
大石「雛見沢は昔、ダムの底に沈む予定になったことがあるんですよ。
当時の政府がダム計画を発表すると、村は直ちに反対を表明。
ダム建設反対の住民運動が始まります。まぁ、住民運動って呼ぶには過激なもんでしたがね。
そんなダム戦争の中、赤坂さんが東京からいらっしゃるんですよ。
それじゃ、赤坂さん。バトンタッチでお願いします。」
赤坂「・・・。私は、警視庁から特務捜査の命を受け、雛見沢を訪れました。
どうせ聞かれると思うので言ってしまいますが、当時の建設大臣の孫、犬飼寿樹君が誘拐されました。
警視庁は独自に誘拐を察知し、犯人である団体を調べるために私は派遣されました。
捜査当初、警視庁では鬼ヶ淵死守同盟の線は薄いと考えていました。
鬼ヶ淵死守同盟というのは、住民運動の団体の名前ですね。
鬼ヶ淵というのは・・・」
大石「赤坂さん。そんなに真面目に話さなくって大丈夫ですよぉ。
岸辺さんは名探偵さんですからね。大まかな流れを説明すれば必要なことだけを質問してくださいますよ。ねぇ?」
露伴「ふん・・・。どっちでもかまわないよ。」
赤坂「では、結論だけ言わせていただきましょう。建設大臣の孫を誘拐したのはおそらく鬼ヶ淵死守同盟です。
私と大石さんは犯人らと銃撃になり、孫は救出できたものの犯人は捕まえられませんでした。
ですので、鬼ヶ淵死守同盟が犯人であるとは言い切れませんが、孫が雛見沢の近くで救出されたことは事実です。」
当時の政府がダム計画を発表すると、村は直ちに反対を表明。
ダム建設反対の住民運動が始まります。まぁ、住民運動って呼ぶには過激なもんでしたがね。
そんなダム戦争の中、赤坂さんが東京からいらっしゃるんですよ。
それじゃ、赤坂さん。バトンタッチでお願いします。」
赤坂「・・・。私は、警視庁から特務捜査の命を受け、雛見沢を訪れました。
どうせ聞かれると思うので言ってしまいますが、当時の建設大臣の孫、犬飼寿樹君が誘拐されました。
警視庁は独自に誘拐を察知し、犯人である団体を調べるために私は派遣されました。
捜査当初、警視庁では鬼ヶ淵死守同盟の線は薄いと考えていました。
鬼ヶ淵死守同盟というのは、住民運動の団体の名前ですね。
鬼ヶ淵というのは・・・」
大石「赤坂さん。そんなに真面目に話さなくって大丈夫ですよぉ。
岸辺さんは名探偵さんですからね。大まかな流れを説明すれば必要なことだけを質問してくださいますよ。ねぇ?」
露伴「ふん・・・。どっちでもかまわないよ。」
赤坂「では、結論だけ言わせていただきましょう。建設大臣の孫を誘拐したのはおそらく鬼ヶ淵死守同盟です。
私と大石さんは犯人らと銃撃になり、孫は救出できたものの犯人は捕まえられませんでした。
ですので、鬼ヶ淵死守同盟が犯人であるとは言い切れませんが、孫が雛見沢の近くで救出されたことは事実です。」
218 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:08:52.84 ID:C+/gFwJu0
赤坂「そしてこの際に、私は一人の少女と出会っています。
その少女の名前は古手梨花。彼女の予言により、今僕はここにいると言っても間違いではないでしょう。
その祟りの内容とは、その次の年以降毎年オヤシロ様の祟りが起こる。ということでした。
詳細な内容を言い当てており、すべてその後の事件と一致しています。
私はその際、5年目の祟り、つまり雛見沢大災害の年に彼女自身が殺されること知っていた。
つまり、彼女に助けをもとめられていたんです・・・。それが、私が大災害の真相を追う理由です。」
その少女の名前は古手梨花。彼女の予言により、今僕はここにいると言っても間違いではないでしょう。
その祟りの内容とは、その次の年以降毎年オヤシロ様の祟りが起こる。ということでした。
詳細な内容を言い当てており、すべてその後の事件と一致しています。
私はその際、5年目の祟り、つまり雛見沢大災害の年に彼女自身が殺されること知っていた。
つまり、彼女に助けをもとめられていたんです・・・。それが、私が大災害の真相を追う理由です。」
露伴「あー、すまない。前言撤回だ。気になってしょうがないから途中で質問させてくれないか?」
大石「んー、まぁ、いいですけど。時間かかっちゃいますよぉ?」
露伴「思ってたより面白そうな話なんでね、時間は気にしないことにするよ。」
大石「そりゃ、どーも。私らにとってはちーっともおもしろくないんですがね。
まぁ、何でも答えますよぅ?」
露伴「まずは、雛見沢ダムの建設は凍結されたと思うんだが、それは誘拐のせいかい?」
赤坂「警視庁としては、確実に取引が行われた証拠は掴んでいません。
ですが・・・。私個人の私見として、取引が行われ、孫の救出劇のシナリオを僕らが演じさせられた。
そう考えています。」
大石「んー、まぁ、いいですけど。時間かかっちゃいますよぉ?」
露伴「思ってたより面白そうな話なんでね、時間は気にしないことにするよ。」
大石「そりゃ、どーも。私らにとってはちーっともおもしろくないんですがね。
まぁ、何でも答えますよぅ?」
露伴「まずは、雛見沢ダムの建設は凍結されたと思うんだが、それは誘拐のせいかい?」
赤坂「警視庁としては、確実に取引が行われた証拠は掴んでいません。
ですが・・・。私個人の私見として、取引が行われ、孫の救出劇のシナリオを僕らが演じさせられた。
そう考えています。」
220 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:14:46.32 ID:C+/gFwJu0
露伴「へぇー。なるほどね。
漫画の取材として銃撃の話を聞きたいんだけど、それはあとにするよ。
次は、その少女についてなんだが・・・。何から聞いたらいいものか・・・。
僕の知る限り御三家というものが雛見沢にあるらしいんだが?」
大石「よくご存知です。ただ、彼女についてはこのあとでも話が出てきますので、そのときでよろしいですかなぁ?」
露伴「じゃあ、祟りだ。5年目の祟りなんて僕は知らないぞ?」
大石「んっふっふっふ。そうですよねぇ。
4年目以降の祟りは秘匿捜査指定がかかってますから、知らなくて当然ですよぉ。
それについても、このあとお話しするのでご安心ください。」
露伴「・・・。やっぱり質問するのはやめるよ・・。
あとでまとめて聞くことにする。」
大石「(おやおや、拗ねちゃいましたかねぇ。)
それじゃあ続きにしましょうか。質問はご自由にどーぞ。
次は1年目の祟りのお話ですかねぇ。」
漫画の取材として銃撃の話を聞きたいんだけど、それはあとにするよ。
次は、その少女についてなんだが・・・。何から聞いたらいいものか・・・。
僕の知る限り御三家というものが雛見沢にあるらしいんだが?」
大石「よくご存知です。ただ、彼女についてはこのあとでも話が出てきますので、そのときでよろしいですかなぁ?」
露伴「じゃあ、祟りだ。5年目の祟りなんて僕は知らないぞ?」
大石「んっふっふっふ。そうですよねぇ。
4年目以降の祟りは秘匿捜査指定がかかってますから、知らなくて当然ですよぉ。
それについても、このあとお話しするのでご安心ください。」
露伴「・・・。やっぱり質問するのはやめるよ・・。
あとでまとめて聞くことにする。」
大石「(おやおや、拗ねちゃいましたかねぇ。)
それじゃあ続きにしましょうか。質問はご自由にどーぞ。
次は1年目の祟りのお話ですかねぇ。」
232 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:33:01.17 ID:C+/gFwJu0
露伴「新聞に載ってることくらいなら知ってるよ。
僕の知らない事実があるなら説明してくれてかまわない。」
大石「おやおや、そうするとですねぇ。
2年目の祟りまでは、新聞どおりということですかなぁ。
3年目の祟りは新聞には載ってないと思うんですが、ご存知です?」
露伴「オヤシロ様を奉る古手神社の神主が病死、妻が後を追って自殺する。
たしかそのくらいの情報しかもっていない。」
大石「それで十分ですよ。それ以上のことはなーんにもありませんからねぇ。
ちなみに、その夫婦が先ほどの少女古手梨花さんのご両親です。
古手家は親類などもいないものですから、梨花さんは最後の古手家の人間になってしまったわけです。」
僕の知らない事実があるなら説明してくれてかまわない。」
大石「おやおや、そうするとですねぇ。
2年目の祟りまでは、新聞どおりということですかなぁ。
3年目の祟りは新聞には載ってないと思うんですが、ご存知です?」
露伴「オヤシロ様を奉る古手神社の神主が病死、妻が後を追って自殺する。
たしかそのくらいの情報しかもっていない。」
大石「それで十分ですよ。それ以上のことはなーんにもありませんからねぇ。
ちなみに、その夫婦が先ほどの少女古手梨花さんのご両親です。
古手家は親類などもいないものですから、梨花さんは最後の古手家の人間になってしまったわけです。」
222 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:18:34.88 ID:C+/gFwJu0
大石「そして4年目の祟り。ここからは秘匿捜査指定がかかっているのでご存知ないでしょう。
2年目の祟りでお亡くなりになった北条さんのですね、弟さんの妻が撲殺されるんです。
犯人は逮捕されました。麻薬中毒の男が自供したとされています。
あ、そういえばお話し忘れてましたよ。北条夫妻はですねぇ、ダム賛成派だったんです。
それで村中から嫌われていたんですよ。村八分ってやつです。嫌ですねぇ。」
露伴「ふーん。北条夫妻の詳しいことはネットで見かけたんが事実だったようだな。」
大石「おやおや、今じゃそこまで調べられるんですかぁ?ネットっていうのは怖いですねぇ。
まぁ、とりあえず、4年目もきっちり村の仇敵が死んだわけです。綿流しの日に。」
露伴「そうだ、その綿流しの日。図書館で確認できなかったんだが、祟りの事件と同一の日でいいんだな?」
大石「えぇえぇ、4年目まではきっちり綿流しの日に人間が一人づつ死んでますよぉ。」
露伴「一人?夫婦が犠牲になってるじゃあないか。」
大石「そして4年目の祟り。ここからは秘匿捜査指定がかかっているのでご存知ないでしょう。
2年目の祟りでお亡くなりになった北条さんのですね、弟さんの妻が撲殺されるんです。
犯人は逮捕されました。麻薬中毒の男が自供したとされています。
あ、そういえばお話し忘れてましたよ。北条夫妻はですねぇ、ダム賛成派だったんです。
それで村中から嫌われていたんですよ。村八分ってやつです。嫌ですねぇ。」
露伴「ふーん。北条夫妻の詳しいことはネットで見かけたんが事実だったようだな。」
大石「おやおや、今じゃそこまで調べられるんですかぁ?ネットっていうのは怖いですねぇ。
まぁ、とりあえず、4年目もきっちり村の仇敵が死んだわけです。綿流しの日に。」
露伴「そうだ、その綿流しの日。図書館で確認できなかったんだが、祟りの事件と同一の日でいいんだな?」
大石「えぇえぇ、4年目まではきっちり綿流しの日に人間が一人づつ死んでますよぉ。」
露伴「一人?夫婦が犠牲になってるじゃあないか。」
225 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:23:50.87 ID:C+/gFwJu0
大石「おおっと、また説明し忘れてますねぇ。やっぱり歳はとりたくないもんです。
オヤシロ様の祟りはですね、毎年一人が死に、一人が行方不明になる。そういうものらしいんですよ。
まぁ、これは村人が言っていただけで私はよく知らないんですがね。」
露伴「・・・たしかに新聞では夫婦の妻のほうは行方不明と書いてあったな、両方とも。
1年目と4年目はどうなるんだ?」
大石「1年目はですねぇ、主犯格の男が行方がわかっていません。
4年目は死亡した北条さんのところに住んでた息子さん。
まぁ、義理の息子さんなんですがその方が家出されてるんですが、村ではこの方が行方不明になったと言われています。
ちなみにこの方、2年目の祟りで死亡した夫婦の実の息子さんでもあります。」
露伴「なるほど。一応辻褄があうってわけか。
ただの偶然じゃあないのかい?」
大石「私も偶然だと信じたいんですがねぇ、村の方がおっしゃるんですよ。
一人は祟りで死に、一人はオヤシロ様の祟りを静めるために生贄になったんだってね。
3年目の神主の妻が遺書にオヤシロ様の祟りを沈めるために自殺するって書いてるって事実もありますしねぇ。
古い言い伝えにも、あるらしいんです。生贄の話。」
露伴「つまり、村の人間は毎年の事件はオヤシロ様の教えに沿って起こってると、そう言うわけだ?」
大石「んっふっふっふっ。その通りです。
まぁ、細かい話はあとでしますので、5年目の祟りの話しちゃっていいですかぁ?」
露伴「あぁ、続けてくれ、創作意欲が湧いてきた。」
オヤシロ様の祟りはですね、毎年一人が死に、一人が行方不明になる。そういうものらしいんですよ。
まぁ、これは村人が言っていただけで私はよく知らないんですがね。」
露伴「・・・たしかに新聞では夫婦の妻のほうは行方不明と書いてあったな、両方とも。
1年目と4年目はどうなるんだ?」
大石「1年目はですねぇ、主犯格の男が行方がわかっていません。
4年目は死亡した北条さんのところに住んでた息子さん。
まぁ、義理の息子さんなんですがその方が家出されてるんですが、村ではこの方が行方不明になったと言われています。
ちなみにこの方、2年目の祟りで死亡した夫婦の実の息子さんでもあります。」
露伴「なるほど。一応辻褄があうってわけか。
ただの偶然じゃあないのかい?」
大石「私も偶然だと信じたいんですがねぇ、村の方がおっしゃるんですよ。
一人は祟りで死に、一人はオヤシロ様の祟りを静めるために生贄になったんだってね。
3年目の神主の妻が遺書にオヤシロ様の祟りを沈めるために自殺するって書いてるって事実もありますしねぇ。
古い言い伝えにも、あるらしいんです。生贄の話。」
露伴「つまり、村の人間は毎年の事件はオヤシロ様の教えに沿って起こってると、そう言うわけだ?」
大石「んっふっふっふっ。その通りです。
まぁ、細かい話はあとでしますので、5年目の祟りの話しちゃっていいですかぁ?」
露伴「あぁ、続けてくれ、創作意欲が湧いてきた。」
235 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:35:30.95 ID:C+/gFwJu0
大石「5年目はですねぇ、ちょっと被害者の方が多いんですよねぇ。
簡潔に言いますと、綿流しの日に富竹ジロウさん、鷹野三四さんがお亡くなりになります。
富竹さんは首を自ら掻き毟るという変死体。鷹野さんは岐阜の山中で遺体を焼かれて発見されます。
そして雛見沢大災害の当日の朝。古手梨花さんがお亡くなりになります。
古手神社の境内で生きたまま腹を割かれ、内臓を引きずり出すというこれまた変死体で発見されます。」
露伴「・・・。
雛見沢大災害が5年目の祟りかと思ったが、それとは別に事件は起きているという・・・。」
大石「そうなんですよぉ。大災害のせいでこれらの事件の捜査はうやむやになっちまいましてねぇ。
あぁ、それと、これ以外にもうひとつ。有名な学校篭城事件があります。これは梨花さんがお亡くなりになる前の日ですなぁ。」
露伴「ふむ。大体の流れはわかったよ。
だけど、質問したいことが山ほどだ。
僕もこのホテルに宿をとって話を聞くことにするよ。
ちょっとフロントに行ってくる。」
簡潔に言いますと、綿流しの日に富竹ジロウさん、鷹野三四さんがお亡くなりになります。
富竹さんは首を自ら掻き毟るという変死体。鷹野さんは岐阜の山中で遺体を焼かれて発見されます。
そして雛見沢大災害の当日の朝。古手梨花さんがお亡くなりになります。
古手神社の境内で生きたまま腹を割かれ、内臓を引きずり出すというこれまた変死体で発見されます。」
露伴「・・・。
雛見沢大災害が5年目の祟りかと思ったが、それとは別に事件は起きているという・・・。」
大石「そうなんですよぉ。大災害のせいでこれらの事件の捜査はうやむやになっちまいましてねぇ。
あぁ、それと、これ以外にもうひとつ。有名な学校篭城事件があります。これは梨花さんがお亡くなりになる前の日ですなぁ。」
露伴「ふむ。大体の流れはわかったよ。
だけど、質問したいことが山ほどだ。
僕もこのホテルに宿をとって話を聞くことにするよ。
ちょっとフロントに行ってくる。」
露伴はそう言うと、大石たちの了解も取らずに部屋を出て行ってしまった。
残された大石と赤坂は苦笑しながら冷めたお茶をすするのだった。
残された大石と赤坂は苦笑しながら冷めたお茶をすするのだった。
240 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:40:20.75 ID:C+/gFwJu0
■TIPS
- 露伴のメモ----
大石と赤坂という刑事から話を聞くことができた。
ここには彼らの推理する雛見沢大災害の真相を書いておく。
ここに記すもの以外にも彼らは何通りかの説を考えているようだが、
これがもっとも自分たちの体験したことと矛盾がないと言っていた。
ここには彼らの推理する雛見沢大災害の真相を書いておく。
ここに記すもの以外にも彼らは何通りかの説を考えているようだが、
これがもっとも自分たちの体験したことと矛盾がないと言っていた。
彼らの考えの根本には、園崎家が黒幕という考えがあるようだ。
図書館で調べたときは園崎家はノーマークだったんだがな・・・。
図書館で調べたときは園崎家はノーマークだったんだがな・・・。
245 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:46:33.02 ID:C+/gFwJu0
彼らが言うには、園崎家は戦後に勢力を拡大し、雛見沢ではもっとも力のある家系だったらしい。
園崎>公由>古手の順のようだ。まぁ、オヤシロ様関係は古手の順位があがるようだが。
園崎>公由>古手の順のようだ。まぁ、オヤシロ様関係は古手の順位があがるようだが。
彼らの言う真相とやらを簡略するとこうだ。
園崎家は雛見沢の風習「オヤシロ様」の復活を願っていた。
1~4年目の祟りはオヤシロ様信仰を復活させるため、村の仇敵を殺すことにした。
これは1年目より1年前。梨花が予言をした時点で決められていたことであり、梨花は何らかの形でこれを知っていた。
そして梨花自身も5年目に殺されることが決まっていた。これには34号文書の内容を考慮すると説明がつく。
園崎家は雛見沢の風習「オヤシロ様」の復活を願っていた。
1~4年目の祟りはオヤシロ様信仰を復活させるため、村の仇敵を殺すことにした。
これは1年目より1年前。梨花が予言をした時点で決められていたことであり、梨花は何らかの形でこれを知っていた。
そして梨花自身も5年目に殺されることが決まっていた。これには34号文書の内容を考慮すると説明がつく。
246 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:53:33.01 ID:C+/gFwJu0
34号文書によれば、雛見沢の住人は特殊な風土病に感染しているらしい。
また、園崎家の関与は記されていないが、この風土病を研究している人間がいることを示唆している。
また、園崎家の関与は記されていないが、この風土病を研究している人間がいることを示唆している。
園崎家はこの病原菌を使って、未曾有のバイオテロを起こそうとしたのである。
そして、そのバイオテロをオヤシロ様の祟りにするためのキーワードが梨花だ。
古手家には第一子に女子が8代続いたとき、その8代目はオヤシロ様の生まれ変わりである。
という言い伝えがあるらしい。このオヤシロ様の生まれ変わりが死ねば、村が滅ぶ祟りがおきる。
そこで、この34号文書のバイオテロの出番ってわけだ。
そして、そのバイオテロをオヤシロ様の祟りにするためのキーワードが梨花だ。
古手家には第一子に女子が8代続いたとき、その8代目はオヤシロ様の生まれ変わりである。
という言い伝えがあるらしい。このオヤシロ様の生まれ変わりが死ねば、村が滅ぶ祟りがおきる。
そこで、この34号文書のバイオテロの出番ってわけだ。
247 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 01:58:28.02 ID:C+/gFwJu0
そして政府はこの前代未聞のバイオテロ行為を隠蔽し、
火山性のガスによる大災害というシナリオを流したのだ。
火山性のガスによる大災害というシナリオを流したのだ。
これはかなりインターネットの意見に近いものが含まれているし、非現実的だ。
そもそも、村を滅ぼしたら園崎家に何の得があるのかもわからないし、
オヤシロ様信仰も復活どころか、消滅してしまうと容易に考えられるだろう。
そもそも、村を滅ぼしたら園崎家に何の得があるのかもわからないし、
オヤシロ様信仰も復活どころか、消滅してしまうと容易に考えられるだろう。
しかし、彼らが現実に持つ34号文書の中から宇宙人やUFOなどの情報を取り除くと、
たしかにこの仮説にたどり着くのかもしれない。
ちなみに、34号文書では園崎家については一切触れられていない。
園崎家が黒幕であるというのは、大石がオヤシロ様の祟りを捜査してきた情報と経験によるものだ。
たしかにこの仮説にたどり着くのかもしれない。
ちなみに、34号文書では園崎家については一切触れられていない。
園崎家が黒幕であるというのは、大石がオヤシロ様の祟りを捜査してきた情報と経験によるものだ。
僕は彼らの意見に賛成でも反対でもない。
これが真相である可能性もあるだろう。
しかし、僕は彼らの主観が入り混じったこの説をあまり重要視しないほうがいいだろう。
僕の漫画には彼らの主観は必要ないしね。読者が面白く感じる部分だけどうまく切り取ってやる。
これが真相である可能性もあるだろう。
しかし、僕は彼らの主観が入り混じったこの説をあまり重要視しないほうがいいだろう。
僕の漫画には彼らの主観は必要ないしね。読者が面白く感じる部分だけどうまく切り取ってやる。
249 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 02:01:42.83 ID:C+/gFwJu0
- 学校篭城事件の真相----
露伴「なるほどねぇ、そりゃぁその葛西辰由っていうのはすごいもんだなぁ・・・」
大石「そうですそうです、散弾銃の辰の異名で恐れられてましたからねぇ。」
大石「そうですそうです、散弾銃の辰の異名で恐れられてましたからねぇ。」
露伴「あー、まぁ、大体わかったよ。じゃあ次は学校篭城事件について詳しく頼みたいんだが。」
大石「いいですとも、いいですとも。
私、あのとき捜査の指揮取ってたんですよぉ。詳しく語っちゃいますよぉ?」
露伴「そりゃぁ漫画のいいネタになる。楽しみだね。」
大石「いいですとも、いいですとも。
私、あのとき捜査の指揮取ってたんですよぉ。詳しく語っちゃいますよぉ?」
露伴「そりゃぁ漫画のいいネタになる。楽しみだね。」
すでに明け方、大石が露伴の相手をするということで、赤坂は仮眠をとっていた。
その間にこの二人は以外に仲を深めたようである。露伴は嫌味だが味方にするならおもしろいじいさんだな、と考えを改めていた。
その間にこの二人は以外に仲を深めたようである。露伴は嫌味だが味方にするならおもしろいじいさんだな、と考えを改めていた。
250 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 02:04:06.07 ID:C+/gFwJu0
大石「さきほどもちょっとお話したようにですね、私は犯人と面識がありました。」
露伴「あぁ、そうそう、犯人の名前が竜宮礼奈って噂は本当なのかい?」
大石「ありゃぁ、そこまでご存知ですかぁ。そうです竜宮礼奈さんです。
竜宮さんはね、事件の前から私に話をしてくださってたんですよ。
34号文書の内容をですね、うまく私が信じるようにテロのところだけお話してくれてたんです。
まぁ、いろいろあってですね、竜宮さんは私が味方だと思い込んでたってわけです。」
露伴「あぁ、そうそう、犯人の名前が竜宮礼奈って噂は本当なのかい?」
大石「ありゃぁ、そこまでご存知ですかぁ。そうです竜宮礼奈さんです。
竜宮さんはね、事件の前から私に話をしてくださってたんですよ。
34号文書の内容をですね、うまく私が信じるようにテロのところだけお話してくれてたんです。
まぁ、いろいろあってですね、竜宮さんは私が味方だと思い込んでたってわけです。」
大石「竜宮さんは新聞の報道のように全校生徒を人質に取りました。
そのあと人質全員を縄跳びで縛り、拘束。
その後に我々が到着し、電話で交渉を重ねるこう着状態に入りました。
竜宮さんは当然交渉役に私を指名しました。私はなんとか味方だと思わせつつ会話を続けました。
するとですね、竜宮さんが友人の一人を仲間だと言って電話にだしたんですよ。
それが前原圭一さんという方です。彼は人質の安全を考えて竜宮さんに従いつつも我々に協力してくれました。
そのあと人質全員を縄跳びで縛り、拘束。
その後に我々が到着し、電話で交渉を重ねるこう着状態に入りました。
竜宮さんは当然交渉役に私を指名しました。私はなんとか味方だと思わせつつ会話を続けました。
するとですね、竜宮さんが友人の一人を仲間だと言って電話にだしたんですよ。
それが前原圭一さんという方です。彼は人質の安全を考えて竜宮さんに従いつつも我々に協力してくれました。
まずは、私が交渉で34号文書をこちらに見せてくださるように交渉しました。
その交渉はなんとか成功し、前原さんが校庭まで34号文書を持って出てきたんですよぉ。
わたしゃこの時を逃すか、とばかり前原さんに催涙スプレーと盗聴器を持たせましてね。
それで中の様子がなんとかわかるようになったんです。」
その交渉はなんとか成功し、前原さんが校庭まで34号文書を持って出てきたんですよぉ。
わたしゃこの時を逃すか、とばかり前原さんに催涙スプレーと盗聴器を持たせましてね。
それで中の様子がなんとかわかるようになったんです。」
251 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 02:07:54.54 ID:C+/gFwJu0
大石「そしたらですね、なんとガソリンばら撒いちゃってるんですよぉ。
教室中と人質に向かってガソリンぶち撒けちゃってましてね。そりゃ恐ろしいもんです。
知ってますかぁ?気化ガソリンって危ないんですよぉ?」
露伴「ガソリンの発火点は約300度だが、引火点は-40度。
気体になると空気より重く、通気性がなければ室内なら充満したままだ。
ライターで火をつけなくても、火花が出ただけで、ドカン、さ・・・。」
大石「ありゃ、こりゃまた一本取られましたねぇ。
よくご存知だ。まぁ、そんな緊張状態だったわけです。」
教室中と人質に向かってガソリンぶち撒けちゃってましてね。そりゃ恐ろしいもんです。
知ってますかぁ?気化ガソリンって危ないんですよぉ?」
露伴「ガソリンの発火点は約300度だが、引火点は-40度。
気体になると空気より重く、通気性がなければ室内なら充満したままだ。
ライターで火をつけなくても、火花が出ただけで、ドカン、さ・・・。」
大石「ありゃ、こりゃまた一本取られましたねぇ。
よくご存知だ。まぁ、そんな緊張状態だったわけです。」
252 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 02:09:28.89 ID:C+/gFwJu0
大石「その後は竜宮さんの要求をうまくなだめるばかりでしてね。
彼女の要求はこうです。村の診療所で病原菌の研究をしているはずだから今すぐ一斉捜査に入れ。
自分は既にやつらになんらかの薬を服用させられてもう持たない。特効薬が見つかれば持ってきてほしい。
時間までに捜査が行われない場合、自分は人質とともに自爆する。
彼女の要求はこうです。村の診療所で病原菌の研究をしているはずだから今すぐ一斉捜査に入れ。
自分は既にやつらになんらかの薬を服用させられてもう持たない。特効薬が見つかれば持ってきてほしい。
時間までに捜査が行われない場合、自分は人質とともに自爆する。
いやぁ、あせりましたよ。最後には時間ギリギリになってきちゃいましてねぇ。
県警からSWATの前身まで派遣されて、突入準備までしちゃってるんです。
県警からSWATの前身まで派遣されて、突入準備までしちゃってるんです。
そんなときですね。さきほどの前原さんがやってくれたんですよ。
犯人の一瞬の隙をついてライターを奪い、催涙ガスを噴射。なんとか竜宮さんを押さえ込んだんです。
私たちが気づいたのは、子供たちが逃げ始めてきてからでした。
自体が急変したとして、一斉突入。無事に全員を救出することができました。」
犯人の一瞬の隙をついてライターを奪い、催涙ガスを噴射。なんとか竜宮さんを押さえ込んだんです。
私たちが気づいたのは、子供たちが逃げ始めてきてからでした。
自体が急変したとして、一斉突入。無事に全員を救出することができました。」
253 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 02:10:58.13 ID:C+/gFwJu0
露伴「へぇ。なかなかドラマチックな展開だな。」
大石「んっふっふっふ。そうでしょ?そうでしょ?
私はなーんにも活躍してないんですがねぇ。
お知り合いになった人に刑事時代の話をしてくれ、なんて言われると、ついこの話をしちゃうんですよぉ。」
露伴「竜宮礼奈ってのはまだ生きてるのかい?
警察に捕まってたなら、大災害は避けられたんだろ?」
大石「それがですねぇ・・・。
生きてはいらっしゃるんですが、篭城事件以来、精神に支障をきたしちゃいまして・・・。
大災害でお友達が全員お亡くなりになったショックもあるんでしょうねぇ。
今でも白い壁の中でベットに座り込んだままみたいなんですよ。
赤坂さんと何度か、お話を伺いに行ったんですが、まともに会話ができませんでして・・・。」
露伴「ふぅん。気の毒なもんだ。じゃあ、次の質問をいいか?
(・・・ある意味取材してみたいが・・・さすがに病院に侵入はまずいか・・・?)」
大石「んっふっふっふ。そうでしょ?そうでしょ?
私はなーんにも活躍してないんですがねぇ。
お知り合いになった人に刑事時代の話をしてくれ、なんて言われると、ついこの話をしちゃうんですよぉ。」
露伴「竜宮礼奈ってのはまだ生きてるのかい?
警察に捕まってたなら、大災害は避けられたんだろ?」
大石「それがですねぇ・・・。
生きてはいらっしゃるんですが、篭城事件以来、精神に支障をきたしちゃいまして・・・。
大災害でお友達が全員お亡くなりになったショックもあるんでしょうねぇ。
今でも白い壁の中でベットに座り込んだままみたいなんですよ。
赤坂さんと何度か、お話を伺いに行ったんですが、まともに会話ができませんでして・・・。」
露伴「ふぅん。気の毒なもんだ。じゃあ、次の質問をいいか?
(・・・ある意味取材してみたいが・・・さすがに病院に侵入はまずいか・・・?)」
21 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 20:27:16.05 ID:C188nCwF0
- ××県鹿骨市興宮某ホテル----
露伴「よし、じゃあこのくらいで十分かな?」
大石「いやはや、長かったですねぇ。
もうちょっと老体を労わってくださいよぉ。岸辺さん。」
大石「いやはや、長かったですねぇ。
もうちょっと老体を労わってくださいよぉ。岸辺さん。」
大石がそう言うのも無理はない。
露伴と大石達が出会って2日が過ぎていた。
その間、大石と赤坂は交互に仮眠をとり、露伴の質問に答えた。
当の露伴は出会った日から、次の次の日、つまり今日の夕方まで一睡もせずに話を聞き続けたのだった。
露伴と大石達が出会って2日が過ぎていた。
その間、大石と赤坂は交互に仮眠をとり、露伴の質問に答えた。
当の露伴は出会った日から、次の次の日、つまり今日の夕方まで一睡もせずに話を聞き続けたのだった。
22 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 20:30:47.24 ID:C188nCwF0
露伴「もう今日は遅いし、荷物を置いてあるホテルに行って休むことにするよ。
明日は雛見沢に取材にいくことにする。」
大石「いやはや、露伴さんはお若いなんてもんじゃぁないですねぇ。
普段からそんなお忙しくお仕事なさってるんですかぁ?」
露伴「逆だよ。普段は睡眠もたっぷり取るし土日は休日にしてある。
どこかの漫画家みたいに連載を休むことはないけどね。」
大石「ほーぉ、漫画家さんっていうのは大変なお仕事だと聞いていましたが、
言われてるほどではないんですねぇ。」
露伴「まぁ、流石に僕も眠いし、さっさとおいとまするよ。
連絡先は、さっきもらった名刺でいいんだよな?」
大石「えぇえぇ、かまいませんよぉ。
でも、よかったら地元に帰られる前に、一発どうですかぁ?」
明日は雛見沢に取材にいくことにする。」
大石「いやはや、露伴さんはお若いなんてもんじゃぁないですねぇ。
普段からそんなお忙しくお仕事なさってるんですかぁ?」
露伴「逆だよ。普段は睡眠もたっぷり取るし土日は休日にしてある。
どこかの漫画家みたいに連載を休むことはないけどね。」
大石「ほーぉ、漫画家さんっていうのは大変なお仕事だと聞いていましたが、
言われてるほどではないんですねぇ。」
露伴「まぁ、流石に僕も眠いし、さっさとおいとまするよ。
連絡先は、さっきもらった名刺でいいんだよな?」
大石「えぇえぇ、かまいませんよぉ。
でも、よかったら地元に帰られる前に、一発どうですかぁ?」
そう言って大石は麻雀の牌を倒すような仕草をする。
25 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 20:40:34.06 ID:C188nCwF0
露伴「時間があれば構わないけど、手を抜くつもりはないよ?」
大石「んっふっふっふっ。こう見えても私達、そこそこイケるんですよぉ?
連絡が頂けるのを楽しみにしてますよ。
私達は今月いっぱいは興宮にいるんで、いつでも連絡くださいねぇ。」
赤坂「大石さん、クリスマスは・・・孫に会いに行くって言ってありましたよね?」
大石「おやおや、忘れてましたねぇ。
そういうことなんで、クリスマス以外にお暇があれば、お願いしますよ。」
露伴「クリスマスまでこっちはいないと思うよ。
まぁ、暇があったらね。それじゃあ、帰るとするかなぁ。」
大石「私達も眠いんで、もうお休みさせてもらいたいですしねぇ。」
大石「んっふっふっふっ。こう見えても私達、そこそこイケるんですよぉ?
連絡が頂けるのを楽しみにしてますよ。
私達は今月いっぱいは興宮にいるんで、いつでも連絡くださいねぇ。」
赤坂「大石さん、クリスマスは・・・孫に会いに行くって言ってありましたよね?」
大石「おやおや、忘れてましたねぇ。
そういうことなんで、クリスマス以外にお暇があれば、お願いしますよ。」
露伴「クリスマスまでこっちはいないと思うよ。
まぁ、暇があったらね。それじゃあ、帰るとするかなぁ。」
大石「私達も眠いんで、もうお休みさせてもらいたいですしねぇ。」
そう言って露伴はドアに向かって歩き出した。が、ドアの前で立ち止まる。
露伴「おっと、危ない危ない、忘れるところだった。」
大石「おんやぁ?忘れ物ですかぁ?」
露伴「いや、君らにすこーしばかりお礼をしようと思ってね。
いろいろ教えてもらったお礼をさぁ。」
露伴「おっと、危ない危ない、忘れるところだった。」
大石「おんやぁ?忘れ物ですかぁ?」
露伴「いや、君らにすこーしばかりお礼をしようと思ってね。
いろいろ教えてもらったお礼をさぁ。」
28 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 20:47:41.23 ID:C188nCwF0
大石「お金ならけっこうですよぉ?
私は年金もらってますし、赤坂さんはお給料いいですからねぇ。」
露伴「そんなもんよりずっと価値のあることなんだけどな。
いらないって言うなら、帰るよ。」
赤坂「待ってください。私は頂くことにしますよ。そのお礼。」
大石「いやいや、私だって頂きますよぉ。病気以外でしたらなんでもねぇ。」
私は年金もらってますし、赤坂さんはお給料いいですからねぇ。」
露伴「そんなもんよりずっと価値のあることなんだけどな。
いらないって言うなら、帰るよ。」
赤坂「待ってください。私は頂くことにしますよ。そのお礼。」
大石「いやいや、私だって頂きますよぉ。病気以外でしたらなんでもねぇ。」
露伴「じゃあ・・・あんまり"一般の方"には教えちゃあまずいんだが。
アンタらも大分職務違反して教えてくれたみたいだしね。
僕の持つ情報をひとつだけ・・・あげることにするよ。」
大石「ひとつだけですかぁ?私達は全部お話したのに。
ケチな話ですねぇ。んっふっふっふっ。」
アンタらも大分職務違反して教えてくれたみたいだしね。
僕の持つ情報をひとつだけ・・・あげることにするよ。」
大石「ひとつだけですかぁ?私達は全部お話したのに。
ケチな話ですねぇ。んっふっふっふっ。」
露伴「なんと言おうと、ひとつしか教えないよ。
古手梨花は・・・僕と同じ種類の人間かもしれない。」
古手梨花は・・・僕と同じ種類の人間かもしれない。」
31 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 20:55:13.01 ID:C188nCwF0
赤坂「それは・・どういうことですか・・・?」
露伴「古手梨花は奇妙な力を持っていた。
アンタらは、古手梨花が計画を知っていたと仮定していたが。
それは実際に予知能力だったのかもしれないってことさ。
僕に予知能力はないが、君達には信じられないような能力を持っている。」
露伴「古手梨花は奇妙な力を持っていた。
アンタらは、古手梨花が計画を知っていたと仮定していたが。
それは実際に予知能力だったのかもしれないってことさ。
僕に予知能力はないが、君達には信じられないような能力を持っている。」
大石「へぇ。それでそれで?
疑り深い岸辺さんなら、わかると思いますが・・・。
私達を納得させること、してくれるんですよねぇ?」
疑り深い岸辺さんなら、わかると思いますが・・・。
私達を納得させること、してくれるんですよねぇ?」
露伴「・・・。
赤坂さん、コーヒーを1杯淹れてもらえますか?ブラックで。」
赤坂さん、コーヒーを1杯淹れてもらえますか?ブラックで。」
35 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 21:04:50.35 ID:C188nCwF0
赤坂「えぇ・・・いいですけど。コーヒーに何か関係が?」
そう言って赤坂はコーヒーを淹れはじめた。
露伴は不敵な笑みを浮かべたまま何も答えない。
赤坂が淹れ終わったコーヒーをテーブルに置いた。
露伴は不敵な笑みを浮かべたまま何も答えない。
赤坂が淹れ終わったコーヒーをテーブルに置いた。
露伴「大石さん、赤坂さん。これから僕はここを一歩も動きません。
まずは、コーヒーが本物であることを、飲んで確かめてください。
お二人とも一口はお飲みになるように。」
まずは、コーヒーが本物であることを、飲んで確かめてください。
お二人とも一口はお飲みになるように。」
大石と赤坂は言われたとおりにコーヒーを交互に一口ずつ飲んだ。
37 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 21:08:03.81 ID:C188nCwF0
露伴「お味はどうですか?」
大石「普通のコーヒーですよ?なーんも入ってないブラックの。」
赤坂「えぇ、普通のインスタントコーヒーの味です。」
露伴「・・・。
お味は・・・どうですか?甘いですか?苦いですか?しょっぱいですか?」
大石「あぁ、そういう意味ですか、苦いですよ。
このくらいがちょうどいいですけどねぇ。」
赤坂「僕には・・・ちょっと苦すぎますが、苦かったです。」
大石「普通のコーヒーですよ?なーんも入ってないブラックの。」
赤坂「えぇ、普通のインスタントコーヒーの味です。」
露伴「・・・。
お味は・・・どうですか?甘いですか?苦いですか?しょっぱいですか?」
大石「あぁ、そういう意味ですか、苦いですよ。
このくらいがちょうどいいですけどねぇ。」
赤坂「僕には・・・ちょっと苦すぎますが、苦かったです。」
38 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 21:14:35.97 ID:C188nCwF0
露伴「よろしい。
・・・それでは、もう一度飲んでください。」
・・・それでは、もう一度飲んでください。」
大石「はぁ・・・何の意味があるんだか・・。」
そう言って大石はカップに口をつけた途端、驚きの表情で赤坂にカップを手渡した。
赤坂もすぐにカップに口をつける。
赤坂「甘いッ!!それも砂糖を入れたコーヒーではなく、甘味だけだ。
まるでガムシロップのように甘いッ!!!」
そう言って大石はカップに口をつけた途端、驚きの表情で赤坂にカップを手渡した。
赤坂もすぐにカップに口をつける。
赤坂「甘いッ!!それも砂糖を入れたコーヒーではなく、甘味だけだ。
まるでガムシロップのように甘いッ!!!」
露伴「これが僕の能力だよ。別に飲み物の味を変えるってわけじゃないからな。
君達の感覚を操作させてもらった。今度はしょっぱくしてやるよ。」
君達の感覚を操作させてもらった。今度はしょっぱくしてやるよ。」
天国への扉ッ(ヘブンズ・ドアー)!!!
ドシュシュッ、苦味を塩味に感じる。
ドシュシュッ、苦味を塩味に感じる。
41 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 21:20:50.28 ID:C188nCwF0
大石「こりゃぁ・・・今度は海水を舐めてるようだ・・・。」
赤坂「カップに細工をしたような感じはしなかったが・・・。」
赤坂「カップに細工をしたような感じはしなかったが・・・。」
露伴「世の中には、こういう特殊な能力を持ったやつがいる。
僕の知り合いには壊れた物を直したり、時を止めたりするやつがいる。
古手梨花が僕と同じ種類の人間なら、本当に予知の能力を持っていても不思議ではない。
もちろんアンタらの推理が正しいって可能性もあるがな。」
僕の知り合いには壊れた物を直したり、時を止めたりするやつがいる。
古手梨花が僕と同じ種類の人間なら、本当に予知の能力を持っていても不思議ではない。
もちろんアンタらの推理が正しいって可能性もあるがな。」
43 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 21:26:44.27 ID:C188nCwF0
大石「これは・・・ん・・んっふっふっふっ。
岸辺さんの能力を信じるしか・・・ないですねぇ。」
赤坂「疑う余地は・・・なさそうです・・・。」
岸辺さんの能力を信じるしか・・・ないですねぇ。」
赤坂「疑う余地は・・・なさそうです・・・。」
露伴「それじゃあ、僕は本当においとまする。
じゃあな、僕が真実を暴くまでに死ぬなよ?じいさんたち。
おっと、忘れないうちに元に戻さないとな。」
じゃあな、僕が真実を暴くまでに死ぬなよ?じいさんたち。
おっと、忘れないうちに元に戻さないとな。」
そう言って立ち止まったあと、露伴は部屋から出て行くのだった。
大石と赤坂は別れの言葉を言うのも忘れ、呆然と座り込んでいた。
まるで狐か狸にでも騙された気分だった。
大石と赤坂は別れの言葉を言うのも忘れ、呆然と座り込んでいた。
まるで狐か狸にでも騙された気分だった。
ぼんやりと赤坂がコーヒーを口につけると、コーヒーの苦味は元に戻っていた。
86 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:07:12.16 ID:C188nCwF0
- ××県鹿骨市雛見沢----
露伴「こりゃぁ・・・いいなぁ・・・。
スケッチしとこう・・・。」
スケッチしとこう・・・。」
大石たちと別れた次の日、露伴は雛見沢を訪れていた。
いま露伴がいるのは鬼ヶ淵と呼ばれる沼だ。
といっても、すでに埋め立てられていて沼ではないのだが。
かなりの面積がコンクリートで埋め立てられており、その上には何もない。
インターネットではUFOの着陸場だとか言われているが、たしかに奇妙な景色だった。
広大なコンクリートの地面、その無機質な景色を露伴は楽しそうにスケッチしていた。どうみても不審者だ。
いま露伴がいるのは鬼ヶ淵と呼ばれる沼だ。
といっても、すでに埋め立てられていて沼ではないのだが。
かなりの面積がコンクリートで埋め立てられており、その上には何もない。
インターネットではUFOの着陸場だとか言われているが、たしかに奇妙な景色だった。
広大なコンクリートの地面、その無機質な景色を露伴は楽しそうにスケッチしていた。どうみても不審者だ。
87 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:10:53.44 ID:C188nCwF0
この沼は大災害の初期のころに埋め立てられた。
地質学的にはガスの発生源を埋め立ててもなんら意味はないらしい。
さらに言うなら、ガスの発生を止めるために沼を埋め立てたのに20年も雛見沢を封鎖するのはおかしい。
この埋め立てには何か別に意味があるんじゃあないか?
露伴はそこが気になっていた。
地質学的にはガスの発生源を埋め立ててもなんら意味はないらしい。
さらに言うなら、ガスの発生を止めるために沼を埋め立てたのに20年も雛見沢を封鎖するのはおかしい。
この埋め立てには何か別に意味があるんじゃあないか?
露伴はそこが気になっていた。
89 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:17:39.89 ID:C188nCwF0
露伴「よし、このくらいでいいだろう。
さーて、次はどこに行こうかなぁ。
・・・。この地図からすると、一番近いのは学校。
いや、道を考えると古手神社を通って学校に行くのがちょうどいいようだな。」
さーて、次はどこに行こうかなぁ。
・・・。この地図からすると、一番近いのは学校。
いや、道を考えると古手神社を通って学校に行くのがちょうどいいようだな。」
露伴は古手神社にいくことを決め、車を走らせた。
雛見沢に入ってからは道は整備がされておらず、砂利道だった。
本当に雛見沢は昭和の終わりから時を止めたままのような場所なのだ。
雛見沢に入ってからは道は整備がされておらず、砂利道だった。
本当に雛見沢は昭和の終わりから時を止めたままのような場所なのだ。
90 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:21:21.34 ID:C188nCwF0
古手神社の境内へと登る階段に露伴の車が到着した。
車から降りた露伴は、ため息を漏らす。
こんな高い階段の上にあるのかよ・・・。僕は文系なんだから勘弁してくれよなぁ。
露伴はそう思うと、ゆっくりと階段を登り始める。
車から降りた露伴は、ため息を漏らす。
こんな高い階段の上にあるのかよ・・・。僕は文系なんだから勘弁してくれよなぁ。
露伴はそう思うと、ゆっくりと階段を登り始める。
古手神社は雛見沢の中で最も高い位置にある建築物だ。
古手神社の境内の裏手からは雛見沢を一望できる場所があると赤坂は言っていたが、そんなものに露伴は興味がなかった。
露伴が興味を持っていたのは、古手梨花の死んだ場所だということだけだった。
古手神社の境内の裏手からは雛見沢を一望できる場所があると赤坂は言っていたが、そんなものに露伴は興味がなかった。
露伴が興味を持っていたのは、古手梨花の死んだ場所だということだけだった。
94 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:30:39.40 ID:C188nCwF0
階段を登りきると、今にも朽ち果てそうな神社があった。
小さな村の神社にしては大きい社だが、それもオヤシロ様信仰が村で重視されていたことの表れなのかもしれない。
露伴は大石から聞いたとおりの梨花が死んだ場所、社の賽銭箱に近づいていく。
小さな村の神社にしては大きい社だが、それもオヤシロ様信仰が村で重視されていたことの表れなのかもしれない。
露伴は大石から聞いたとおりの梨花が死んだ場所、社の賽銭箱に近づいていく。
露伴「別に何も変わったところはないよな。
ん・・・?賽銭箱のこのシミ・・・。血痕じゃあないか?」
ん・・・?賽銭箱のこのシミ・・・。血痕じゃあないか?」
クンクン・・・。露伴は匂いを嗅いでみたが、血痕なのかはよくわからなかった。
特に変わったこともなかったため、露伴の興味は賽銭箱から社の中身に移ったようだ。
特に変わったこともなかったため、露伴の興味は賽銭箱から社の中身に移ったようだ。
露伴「あれが・・オヤシロ様か?ただの大仏かなんかにしか見えない・・・。
ちッ、この扉鍵が掛かってやがる。」
ちッ、この扉鍵が掛かってやがる。」
露伴はガチャガチャと社の扉を開けようとする。
しまいにはイライラしたのか、扉を思いっきり蹴飛ばしてしまう。
しまいにはイライラしたのか、扉を思いっきり蹴飛ばしてしまう。
バキッ!!ミシミシ、ズドォォォンッ!
扉が片方壊れ、自重で倒れてしまった。
扉が片方壊れ、自重で倒れてしまった。
98 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:34:46.43 ID:C188nCwF0
露伴「こりゃあ、やりすぎたかな・・・。
まぁ、せっかく開いたんだし中に入るとするか・・・。」
まぁ、せっかく開いたんだし中に入るとするか・・・。」
露伴は倒した扉をまたぎ、社の中へと入っていった。
社の中は露伴が倒した扉に巻き上げられた埃が舞っていた。
高い格子から射し込む光が埃を照らし、幻想的な風景にも感じられた。
社の中は露伴が倒した扉に巻き上げられた埃が舞っていた。
高い格子から射し込む光が埃を照らし、幻想的な風景にも感じられた。
露伴「オヤシロ様ねぇ・・・・。
見た目は特に変わったところはないよなぁ。」
見た目は特に変わったところはないよなぁ。」
露伴が御神像へと近づきながら呟いた。
シャン
そのとき、露伴は背後で鈴の音がしたような気がした。