2.1.2 エンスト問題の因果の見方


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不確実性推論を行うための状況を構築する方法は、事象の間の因果関係を表現するグラフを作ることと同じである。

  • 例2.1 簡易エンスト問題

 問題を簡単化するのに、燃料があるか?について{yes,no}、プラグがきれいか?について{yes,no}、燃料メータ?について{full,1/2,empty}、そしてスタートするか?について{yes,no}というように各事象を考えよう。いいかえると、事象をいくつかの変数にまとめて、各変数を結果の集合にしたということである。このそれぞれの結果を状態と呼ぶ。我々は、燃料があるか?についての状態とプラグがきれいか?についての状態が、スタートするか?についての状態に因果的に影響することを知っている。また、燃料があるか?についての状態が燃料メータ?の状態に影響することも知っている。図2.1にこれらの関係性をグラフで表す。

  • 各変数の内部にnoからyes(またはemptyからfull)への方向をもたせたら、影響の方向を表現することができる。今の図2.1でいうと、我々は、全ての影響が正の方向をもつといえる。すなわち、原因の確実性が正の方向に動けば動くほど、それに影響される変数の確実性もより正の方向に動くからである。これを表すのに、図2.2のように、リンクに+のサインを付けてみよう。

  • 図2.2のグラフをつかって、ある推論をやってみよう。明らかに、点火プラグがきれいじゃないと私が知っているなら、スタートしないという確実性は増えるだろう。しかし、今はその逆の状況である。私はエンスト問題を実際に抱えている。そこでスタートするか?についての私の確実性は負の方向に動くから、その負の動きに対する原因(プラグがきれいか?と燃料があるか?)がより確実さを増していることがわかる。すなわち、(スタートするか?にある)二つの方向→は両方どもでサイン+が妥当ということである。それから、燃料があるか?=noについての確実さが増すので、私は、燃料メータ?がempty状態にあるという期待がより高まるだろう。

  • 燃料メータ?に対する確実性の動きから、私は燃料メータの値を読みエンスト問題に関する情報を得ようとするだろう。燃料メータを読んで1/2を確認し、逆方向に推論して、燃料があるか?についての確実性を負の方向に動かした。


ここでは、燃料があるか?の確実性については、燃料があるか?=noが正の方向で、=yesが負の方向としているようなので、↑の最後で負の方向に動くことになる。間違えないように。

  • 以上、推論は容易に定式化できる簡単な法則でもってなされることがわかるが、結論はそれほど容易じゃない。つまり「燃料の欠乏がエンスト問題の理由ではなさそうなので、プラグがきれいじゃないということが最もありそうな原因だ」ということである。因果ネットワーク上でこの手の推論をコンピュータで計算可能にするような定式化された法則なんてものは存在するのか? 次節にいこう。

  • ノート: ここでの推論は確実性の変化に注目してきた。確実性の計算において、ある特定の事象の実際の確実性を計算しなければならないとすると、あらゆる情報に先立つ事前の確実性の知識も必要になるだろう。特に、ネットワークにおいて原因に影響しない事象に対して、事前の確実性が必要とされる。例えば、私の車が動かないとき、燃料が盗まれた実際の確実性は私の隣人に依存するということである。
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