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ベロリンガ虐

作者:エアームド虐待犯


今俺の目の前には、湯気を立てて肉塊になった黒服の女がいる。
胸元に赤く大きな「R」の文字をあしらってあったその服は、血によって
どれがロゴだったか分からないほど赤くなってしまった。

「なんだ、脆いな。所詮は人間か・・・クソムシめ」
俺は吐き捨てるようにそう言うと、目の前の元同胞達を切り刻む準備を始めた。
主人を殺され、怒りに打ち震えるベロリンガ。怯えたような目でこちらを見る
サンドパン。他にも数匹ほど死体の後ろにはポケモン達がいた。

なんだその目は。テメエのその爪真ん中から引き裂いてやろうか?殺す殺す
コロスころす喰わせろふざけるな血を見せろかたきめかあさんにくだニクだぁ

「ち・く、しょう、まだ統・一でき。ないか」
俺は意識をハッキリさせるためにそう呟くと、攻撃態勢を解いて全体の統率に
腐心した。兎に角俺の意識には、混じりっけが多すぎて困る。
俺はポケモンでも、ましてや人間でもない。その両方の思念が混じり合った
幽霊というか、残留思念体のようなものだ。

いつ俺のような物が生まれたのか、それは分からない。だが目的はハッキリ
している。ロケット団への復讐だ。俺達の意識はその為に寄せ集まり、一つの
化け物として形を成している事だけは頭の中に常にある。あの悪党共への
殺意と憎しみとが、いつも頭を渦巻いて離れないのだ。


ロケット団はポケモンを殺し、盗み、こき使う。しかしその被害はポケモンだけで
済むときばかりではないのだ。抵抗して大怪我をした年寄り、預かったポケモンを
盗まれて、失意の内に自殺した育て屋、秘密を守るために「口封じ」で殺された
会社員・・・俺の中には、俺や怨みを持つポケモンの他にそんな意識が有る。

だから意識の残り方が強い奴は、自分が主導して復讐をしようとやっきになる。
元々その思考だけがまとまっているから、中には理性が無く衝動だけの奴もいて
統率は極端に面倒になる。こうして考えている間にも、他の連中が抵抗したり
主導権を明け渡せとささやきかけられているのだ。

「テメエら黙ってろ!こいつらは俺が殺す!」
俺が大声で叫び、ようやく全体を押さえ込んだところで、いきなり全体に痛みが
走った。神経が有るわけじゃないが、エネルギーが揺らぐと痛い。
痛みを感じた方向を確かめてみると、そこにはピンク色のぬらぬらした物が
からみついていた。そのさらに先には、ベロリンガの顔がある。

「したでなめる、か。くだらない技を使うなっ」
俺はそうつぶやくと、ピンク色の長い舌を掴んで思い切り引っ張った。体重は
結構あるはずのベロリンガが、その途端にずるずるとこちらに引きずられてくる。
自慢の舌を掴まれたのがショックなのか、狂乱したように叫びまくる。

多分こちらの混乱を見て攻撃を仕掛けたのだろうが、俺もそんなに甘くはない。
何百という怨みの思念が固まっているから、今の俺は下手なゲンガーよりも
遥かに強力な霊体なのだ。そう簡単にダメージは喰らわない。


悪あがきのように余った舌も巻き付けてくるが、大したダメージはない。そちらも
別の側で掴んで同時に引きずってやる。舌が全部出てしまったのか、身体を慌てて
引こうとするものの、そんなことは許さない。俺の方には実体がないから、腕(?)
を空中に伸ばして宙づりにしてやった。

まるでソバの実演販売のように、ベロリンガの舌が中空に踊っている。体の方は
暴れているが、そんな程度の抵抗では全く問題にならなかった。

「ぐげー、ぐげげぐげう」
「黙れブタが!」
抵抗は問題にならなかったが、余りに叫び声が耳障りだったのでボディブローを
かましてやった。舌が振り子のように揺れて、ベロリンガ本体は殆どサンドバッグの
ように前後移動を繰り返していた。

「こりゃおもしれえや。明日のためにその1!打つべし!脇を締めて抉り込むように!」
俺の中の別意識が、えらく古いネタを持ち出した。しかしジャブの教えのはずなのに、
何故か繰り出すのはメガトンパンチ級のストレートばかり。無茶苦茶なブランコのように
ベロリンガは前後に揺れて、打撃が当たるたびに骨と肉がひしゃげる音が辺りに響いた。

「あーあ、もう終わりか」
パンチの嵐が収まったときには、ベロリンガは半分原形を無くしていた。腹部には殆ど
黒に近いような斑が多数浮き上がり、幾つか足に当たった打撃はつま先を粉々に
打ち砕いていた。もはや倍ほどに膨れあがった醜い腹と、血みどろの足は開きにされた
ブタやウシを思い出させる姿だった。


「げぶ、ぐげがげえがべげぇげ!」
訳の分からない絶叫と共に、赤と黄色と白の汁がベロリンガの口から吐き出された。
腹の様子から見て、砕かれた骨とすりつぶされた内臓が、血にまじって食道と気道から
吐き出されたんだろう。鼻からもそのカラフルなゲロを撒き散らす様は、見ていて
酷く滑稽だった。

やがてそれも収まって、ベロリンガは完全に死体になった。皮膚の色が変色し始めて
暗い赤になり始めているから、真下に出来た汚物の泉とちょうど良い色合いになって
長くだらけきった舌とよくマッチする。舌を放り投げると、ビチビチと汚い音を立てて
死体は落下していった。

すっかり満足した俺が辺りを見回すと、まだ女の死体の傍にはポケモンがいた。逃げ
なかったのか、逃げられなかったのかは分からないが、まぬけな奴らだ。
いくらポケモンが半分同胞でも、ロケット団の物となれば話は別だ。奴らの爪や牙で
引き裂かれた連中の怨嗟は、同族であることも全く無視させるのだから。

<<殺させろ、殺させろ!奴らは私を、儂を、僕を引き裂いたんだ!奴らも引き裂いて
内臓を喰ってすりつぶして殺してやる!>>

俺の中では、ロケット団とそのポケモンに対する莫大な憎悪が渦巻いていた。まるで
何もかも打ち砕く嵐のように、そのどす黒さを増していきながら。

「さて、次はどいつで遊んでやろうかな?」
俺には顔など存在しないが、笑いの波動程度はぶつけることが出来る。
どんな笑いかは言うまでもないことだが。
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