服部平次、悪魔の橋へ



ベンチに座りながら名簿を見ている少年が一人いた。
彼の名は服部平次。無敗KENと軽い会話を交わした後、バッグの中身を確認していたのだ。

「工藤や蘭ちゃんも参加してるんか~」

名簿には見知った名前が複数あった。江戸川コナン、毛利蘭、毛利小五郎の三人。
コナンの正体は良きライバルであり親友である工藤新一だ。
毛利蘭は工藤の幼馴染で小五郎は蘭の父親である。
平時は何度か彼らと共に犯罪事件を解決したことがあった。
この三人が同姓同名の別人ではなく、自分の知る三人なら速急で合流したところだ。

「次は支給品やな。なんか役立ちそうなもんが入ってたらええねんけど」

水、食料、コンパス、地図といった基本的な物の他にチェーンソー、金属バット、四枚のカードが入っていた。
カードは黄金の象や虎が描かれているトランプだった。たった四枚ではトランプをすることもできないが。

「えらい物騒なもんが入ってるな~」

バッグの中にあるチェーンソーと金属性のバットを見てそう呟いた。
見ていると主催者の『これを使って他者を殺せ』的な意思が感じられる。
だが、平次は犯罪者に乗せられて人を殺す気など毛頭ない。

爆弾が内蔵された首輪を付け、人々に殺し合いを強制させる。
これは立派な犯罪だ。無事に帰還できたらビッグバンを摘発する必要がある。

「ビッグバンさんよぉ、俺はアンタの楽しみのために殺し合いなんかせえへんで。絶対にここから脱出してアンタのやったこと摘発したる!」

首輪の盗聴機能でビッグバンに筒抜けていることも知らずに平次は宣言した。
ベンチから立ち上がり、バッグを背負って彼は歩き出す。
地図によるとここはF-2の小島。この場で最も人が集まりそうなのは街の中心だ。
しかし、街に行くためには二本ある橋のうちどれか一つを渡ならければいけない。

「ここからやったらF-3の方が近いな」

現在地からして近い方を彼は選んだ。マーダーと出会うかもしれないことも知らず…。


【1日目 深夜/F-2 街】

【服部平次@名探偵コナン】
【状態】自転車にはねられて軽く身体が痛む。
【装備】チェーンソー@現実、金属バット@現実、ラウズカード(ハート10,Q クラブJ,Q)@仮面ライダー剣
【道具】基本支給品一色
【思考・状況】
基本行動方針:信用できる人間を探す。
1:F-3の橋を渡って街の中心に行く。
2:脱出してビッグバンを摘発する。

076:蝙蝠と蛇 投下順 078:Discovery(前編)
054:なぜだ?!スーパーファイナルギガロ 時系列順
037:ぶつかり合う二人。笑 服部平次

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最終更新:2011年09月09日 22:46