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熱血とは盲信にあらず」(2011/08/21 (日) 19:47:21) の最新版変更点

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*熱血とは盲信にあらず ----  言ってみれば、クロスランダーが殺し合いゲームに乗るのは必然。  卑怯、卑劣、冷酷、冷淡。  あらゆる負の特徴を持った二丁拳銃の使い手・クロスランダーならば。 (どんな手を使っても、勝てばいいのだ……!)  二丁の銃のうちの片方──ネロスに譲り受けた方の銃だけが、クロスランダーの手の中で光っている。  もう片方がないと落ち着かないが、まあいい。  これはハンデである。銃など食らったら、普通の人間が生きていられるはずもない。  そう、それがたとえ一丁きりであっても、殺人には支障なし。二つなければ人が殺せないというわけじゃない。 「ん……? 誰だっ!」  クロスランダーは背後に人の気配を感じ、振り向いた。  クロスランダーの目線の先にいたのは、一人の少女である。木の陰に隠れているようだが、クロスランダーに気付かれたショックでしりもちをつき、すぐにその姿を現してしまう。  ……むろん、少女だからといって見逃すクロスランダーではない。銃口は既にかなみに向いていた。 「なるほど、よほど死にたいと見えるな」  自分の様子を密かに見られていたという苛立ちから、クロスランダーは銃を向けたまま少女に近付いていく。  少女がクロスランダーを見つめていたのは、異形ゆえの興味と警戒だったのだが、今ほどその行動を後悔したことはないだろう。  こういう場合、関わらなければ死ぬこともなかったということも多い。  クロスランダーは何か見られて困ることをしていたわけでもないが、この状況だ。一人でも参加者を減らしておくべきだろう。それに、先ほど言ったとおり、この少女の行動は気にいらない。 「死ね……!」  キュンッ!  銃口から聞こえた音と、それが人体に当たった音。  彼のメカニズムは、それを確かに聞いた。  しかし、それが撃ちぬいたのがこの少女であるかというと、そうでもない。  咄嗟にそれを回避させた男がいた。 「……誰だ、貴様」 「逃げよう!」  クロスランダーの問いを、男は無視して、少女の手を繋いで逃走の体勢に入り始めた。  男は今の銃撃で右腕を怪我したが、左手がクロスランダーに銃を向けている。  それで牽制のつもりか、と言いたいが、それ以前の怒りだ。この男は今、クロスランダーの行動を邪魔している。 「もう一度言う、死ね……!」  クロスランダーはまたしても、その引鉄を押さえる。  指先だけで人を殺すというのだから、恐ろしい凶器である。  同時に、相手の手からも銃が撃たれていた。  キュンッ!  キュンッ!  二発の銃声に、誰もが危険を感じたことだろう。  クロスランダーの銃撃は、虚空を貫いた。理由は単純、またしても何者かの妨害を受けたからだ。  それも、これはクロスランダーの身体そのものに直接与えられた危害である。  誰かが背後からクロスランダーの腕を身体の後ろに回したため、発射された弾丸の硝煙の匂いは、彼の真裏の木から発されている。  そのうえに、クロスランダーの胸に残った異物……弾丸。  内部の機械を壊して、胸に開いた穴から発される汚い匂い。 「誰だ!?」 「貴様に名乗る名などない! 今のうちに君たちは逃げるんだ!」  クロスランダーの右腕を複雑に絡ませる何者か。  人型ロボットゆえ、内部で機械が不自然な動きを見せている。が、支障はない。  うまい具合に腕を曲げて、クロスランダーは一度その体勢から抜け出し、その男の顔を見る。 「逃げられたか……!」 「貴様の相手は俺だ!」  軍人である白鳥九十九。彼の姿勢正しい構えが、クロスランダーの眼前にある。  標的二人に逃げられたのは残念だが、まあ後で追えばいい。  まずは、クロスランダーの怒りの全てをこの男にぶつけよう。それが何より最優先だ。 「ゆくぞ三下! 女子供に銃を向ける貴様に正義はない!」 「誰が三下だ! 人間ごときが!」 「どう見ても三下顔だろう!」  九十九にはあの少女が、自らの妹に被って見えた。  自らの命を顧みずに少女を守った、あの男とももう一度会いたい。なりは軍人風だったので、相容れない相手というわけではなさそうだ。  そう、今、彼はこの三下に勝利し、彼らの元へと走らねばならないのだ! 敵を倒し、彼らと合流することしか、今の彼は考えていない! (この敵が何なのかはよくわからないが……木星連合、白鳥九十九、己の全てを持ってこの敵を倒してみせよう!) 【1日目 深夜/A-8 森】 【白鳥九十九@機動戦艦ナデシコ】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:己の正義を果たす。 1:目の前の相手に全力でぶつかり、倒す。 2:青年(弧門)と少女(かなみ)が心配だ……。 【暴魂クロスランダー@超人機メタルダー】 【状態】胸部に弾創、まだ中に弾丸が残ってます 【装備】ネロスに貰った方の銃@超人機メタルダー 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品0~2 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いに乗る。 1:まずは目の前の敵を殺す。 2:先ほどの少女と男も殺す。 ★ ★ ★ ★ ★ 「大丈夫ですか?」 「ああ……。少し、痛むかな」  弧門一輝は、不安げな由詫かなみの表情を見て、笑ってみせた。  口だけ、正直に現状を言ってしまったので、結局その笑顔も無駄だったが。  成長したつもりでいたが、まだ少し未熟だったか。 「すみません……私のために」 「いや、いいんだよ。それに、こういう時は『ありがとう』って言ってくれたほうが嬉しいかな?」 「あの……ありがとう、ございます」  ようやく、かなみが少し笑った。照れ隠し程度の笑いかもしない。  だが、弧門は笑っている暇はないことを思い出す。  あの男は大丈夫だろうか。人外を相手に、どこまで戦える人なのか。  スペースビーストと戦ってきた弧門が、あの場を引き継ぐべきだったのかもしれない。  だが、かなみがいると戦うわけにもいかず、かといってかなみをおいていくわけにもいかない。  弧門はただ、彼の生存を祈るのみだった。 【1日目 深夜/A-7 森】 【弧門一輝@ウルトラマンネクサス】 【状態】健康 【装備】コルト・ガバメント(6/7)@現実 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品0~2 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いには乗らない。 1:かなみを守る。 2:あの人(九十九)が気がかり。 ※本編終盤からの参戦です(石堀の正体は知らない)。 【由詫かなみ@スクライド】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いには乗らない。 1:弧門と行動する。 2:あの人(九十九)が気がかり。 |035:[[積み木]]|投下順|037:[[ぶつかり合う二人。笑]]| |035:[[積み木]]|時系列順|037:[[ぶつかり合う二人。笑]]| |COLOR(aqua):初登場|白鳥九十九|| |COLOR(aqua):初登場|クロスランダー|| |COLOR(aqua):初登場|弧門一輝|| |COLOR(aqua):初登場|由詫かなみ||
*熱血とは盲信にあらず ---- 言ってみれば、クロスランダーが殺し合いゲームに乗るのは必然。 卑怯、卑劣、冷酷、冷淡。 あらゆる負の特徴を持った二丁拳銃の使い手・クロスランダーならば。 (どんな手を使っても、勝てばいいのだ……!) 二丁の銃のうちの片方──ネロスに譲り受けた方の銃だけが、クロスランダーの手の中で光っている。 もう片方がないと落ち着かないが、まあいい。 これはハンデである。銃など食らったら、普通の人間が生きていられるはずもない。 そう、それがたとえ一丁きりであっても、殺人には支障なし。二つなければ人が殺せないというわけじゃない。 「ん……? 誰だっ!」 クロスランダーは背後に人の気配を感じ、振り向いた。 クロスランダーの目線の先にいたのは、一人の少女である。木の陰に隠れているようだが、クロスランダーに気付かれたショックでしりもちをつき、すぐにその姿を現してしまう。 ……むろん、少女だからといって見逃すクロスランダーではない。銃口は既にかなみに向いていた。 「なるほど、よほど死にたいと見えるな」 自分の様子を密かに見られていたという苛立ちから、クロスランダーは銃を向けたまま少女に近付いていく。 少女がクロスランダーを見つめていたのは、異形ゆえの興味と警戒だったのだが、今ほどその行動を後悔したことはないだろう。 こういう場合、関わらなければ死ぬこともなかったということも多い。 クロスランダーは何か見られて困ることをしていたわけでもないが、この状況だ。一人でも参加者を減らしておくべきだろう。それに、先ほど言ったとおり、この少女の行動は気にいらない。 「死ね……!」 キュンッ! 銃口から聞こえた音と、それが人体に当たった音。 彼のメカニズムは、それを確かに聞いた。 しかし、それが撃ちぬいたのがこの少女であるかというと、そうでもない。 咄嗟にそれを回避させた男がいた。 「……誰だ、貴様」 「逃げよう!」 クロスランダーの問いを、男は無視して、少女の手を繋いで逃走の体勢に入り始めた。 男は今の銃撃で右腕を怪我したが、左手がクロスランダーに銃を向けている。 それで牽制のつもりか、と言いたいが、それ以前の怒りだ。この男は今、クロスランダーの行動を邪魔している。 「もう一度言う、死ね……!」 クロスランダーはまたしても、その引鉄を押さえる。 指先だけで人を殺すというのだから、恐ろしい凶器である。 同時に、相手の手からも銃が撃たれていた。 キュンッ! キュンッ! 二発の銃声に、誰もが危険を感じたことだろう。 クロスランダーの銃撃は、虚空を貫いた。理由は単純、またしても何者かの妨害を受けたからだ。 それも、これはクロスランダーの身体そのものに直接与えられた危害である。 誰かが背後からクロスランダーの腕を身体の後ろに回したため、発射された弾丸の硝煙の匂いは、彼の真裏の木から発されている。 そのうえに、クロスランダーの胸に残った異物……弾丸。 内部の機械を壊して、胸に開いた穴から発される汚い匂い。 「誰だ!?」 「貴様に名乗る名などない! 今のうちに君たちは逃げるんだ!」 クロスランダーの右腕を複雑に絡ませる何者か。 人型ロボットゆえ、内部で機械が不自然な動きを見せている。が、支障はない。 うまい具合に腕を曲げて、クロスランダーは一度その体勢から抜け出し、その男の顔を見る。 「逃げられたか……!」 「貴様の相手は俺だ!」 軍人である白鳥九十九。彼の姿勢正しい構えが、クロスランダーの眼前にある。 標的二人に逃げられたのは残念だが、まあ後で追えばいい。 まずは、クロスランダーの怒りの全てをこの男にぶつけよう。それが何より最優先だ。 「ゆくぞ三下! 女子供に銃を向ける貴様に正義はない!」 「誰が三下だ! 人間ごときが!」 「どう見ても三下顔だろう!」 九十九にはあの少女が、自らの妹に被って見えた。 自らの命を顧みずに少女を守った、あの男とももう一度会いたい。なりは軍人風だったので、相容れない相手というわけではなさそうだ。 そう、今、彼はこの三下に勝利し、彼らの元へと走らねばならないのだ! 敵を倒し、彼らと合流することしか、今の彼は考えていない! (この敵が何なのかはよくわからないが……木星連合、白鳥九十九、己の全てを持ってこの敵を倒してみせよう!) 【1日目 深夜/A-8 森】 【白鳥九十九@機動戦艦ナデシコ】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:己の正義を果たす。 1:目の前の相手に全力でぶつかり、倒す。 2:青年(弧門)と少女(かなみ)が心配だ……。 【暴魂クロスランダー@超人機メタルダー】 【状態】胸部に弾創、まだ中に弾丸が残ってます 【装備】ネロスに貰った方の銃@超人機メタルダー 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品0~2 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いに乗る。 1:まずは目の前の敵を殺す。 2:先ほどの少女と男も殺す。 ★ ★ ★ ★ ★ 「大丈夫ですか?」 「ああ……。少し、痛むかな」 弧門一輝は、不安げな由詫かなみの表情を見て、笑ってみせた。 口だけ、正直に現状を言ってしまったので、結局その笑顔も無駄だったが。 成長したつもりでいたが、まだ少し未熟だったか。 「すみません……私のために」 「いや、いいんだよ。それに、こういう時は『ありがとう』って言ってくれたほうが嬉しいかな?」 「あの……ありがとう、ございます」 ようやく、かなみが少し笑った。照れ隠し程度の笑いかもしない。 だが、弧門は笑っている暇はないことを思い出す。 あの男は大丈夫だろうか。人外を相手に、どこまで戦える人なのか。 スペースビーストと戦ってきた弧門が、あの場を引き継ぐべきだったのかもしれない。 だが、かなみがいると戦うわけにもいかず、かといってかなみをおいていくわけにもいかない。 弧門はただ、彼の生存を祈るのみだった。 【1日目 深夜/A-7 森】 【弧門一輝@ウルトラマンネクサス】 【状態】健康 【装備】コルト・ガバメント(6/7)@現実 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品0~2 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いには乗らない。 1:かなみを守る。 2:あの人(九十九)が気がかり。 ※本編終盤からの参戦です(石堀の正体は知らない)。 【由詫かなみ@スクライド】 【状態】健康 【装備】不明 【道具】基本支給品一式、ランダム支給品1~3 【思考・状況】 基本行動方針:殺し合いには乗らない。 1:弧門と行動する。 2:あの人(九十九)が気がかり。 |035:[[積み木]]|投下順|037:[[ぶつかり合う二人。笑]]| |035:[[積み木]]|時系列順|037:[[ぶつかり合う二人。笑]]| |COLOR(aqua):初登場|白鳥九十九|064:[[Near the Boa constrictor]]| |COLOR(aqua):初登場|クロスランダー|064:[[Near the Boa constrictor]]| |COLOR(aqua):初登場|弧門一輝|064:[[Near the Boa constrictor]]| |COLOR(aqua):初登場|由詫かなみ|064:[[Near the Boa constrictor]]|

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