故郷に誰もいなくても
~前回までのあらすじ~
MFR~モンスターファーム調査班~
~タウン 集会所の一室~
ウル「う ごほっ ごほっ・・・ エルナか・・・」
エルナ「婆様!一体どうしたの!?」
シェマ「私の見るところ どうやらサパリャ風邪です」
エルナ「サパリャ風邪?」
ロンガ「シディララマの風土病だ 他人にうつったりこそしないものの
体に水がたまってセキが止まらなくなる
発熱も伴って体の抵抗力が落ちる病気だ」
シェマ「そう シディララマではごく一般的な病気です」
ナイジ「お オレもかかったことがある!」
エルナ「じゃ じゃあ治るのね! よかった!
・・・ど どうしたの みんな・・・」
ナイジ「いや その・・・」
シェマ「・・・確かに 特効薬があります それを服用し安静にすれば
ほんの数日で快方に向かいますが・・・」
エルナ「でも・・・?」
シェマ「その特効薬が ミリュレ花という
高地周辺の極限られた場所にしか生息しない花で・・・」
エルナ「じゃあそれを採ってくれば!!ナイジ!」
ウル「ならんっっっ!!!!!ごほっげほっ ううっ!」
ロンガ「婆さん!大声を出すな! 容態が悪化したらどうするんだ!」
ウル「ならん ならんぞ・・・ あのあたりは今・・・! シェマ ナイジ!
お おぬしらになら分かるはずじゃ どれだけ危険な場所か・・・!!」
エルナ「で でも!!そうしないと婆様が!!」
ウル「いい いんじゃよ エルナ 天命じゃと 受け止めるつもりじゃ
それに これ以上 ワシに心配をかけないでおくれ・・・
残された時間を・・・ こうして みとってもらう方が ワシは・・・
うぅ~! ごほっげっげっ!!」
エルナ「婆様・・・!」
シェマ「ナイジ すこし 部屋の外へ・・・」
ナイジ「は はい・・・」
シェマ「私は長老になってから この島のため がんばってきたつもりだ
だが いつもカラ回りで 皆に不便ばかりかけた
そして 今回はウル長老までも・・・」
ナイジ「そ そうですね」
シェマ「・・・そこは否定しないのか・・・ それより・・・
ナイジ お願いだ ミリュレ花を みつけてきてほしい!
キミも見覚えがあるはずだ あの花を・・・
デーボには私のほうから頼み込んでみる
私は ウル長老を・・・
これ以上エルナ様に大切な人を失って欲しくない・・・!」
ナイジ「シェマさん・・・ 分かりました 仲間を募って
行きます!シディララマへ!」
シェマ「ありがとう・・・! 可能なら私も行きたいが・・・
島の皆に心配をかけたくない・・・ 何か方法を見つけ出す!
それまで頼んだぞ・・・ ナイジ!」
~ファーム~
マイヤ「ふー!今回はいい研究結果が出たわ!ふふふ
やっぱり私は天才ね」
ナイジ「マイヤさん!!!」
マイヤ「なっ!なによ急に! びっくりするじゃないの!」
ナイジ「ウル長老がサパリャ風邪にかかって!
エルナさんたちがつきっきりで看病してるけど・・・
ミリュレ花が今すぐ必要なんです!」
リトバ「サパリャ風邪っていったら・・・シディララマの病気じゃないですか!」
マイヤ「あら それは大変ね でも私はそんなもの持ってないわ
けど 咲いている場所くらいは いくつか知ってるわ」
ナイジ「本当ですか!!」
マイヤ「当たり前じゃない だって サパリャ風邪の特効薬として
ミリュレ花の成分を特定したのはこの私だもの じゅう・・・
いや 私がまだ小さかった頃ね そうよ 小さい頃よ」
リトバ「す すごい そんな頃からもうバリバリの研究者だったんですね・・・」
マイヤ「当然よ 私はなるべくして天才になったのよ」
フラセール「でも あの海域は瘴気が濃くて
船を出せるような場所じゃなくなってるハズ」
マイヤ「ふん それがあるのよ どんなに瘴気が濃くとも
船を出すことが出来る推進剤が その設計図もここに」
ティッキ「煌きの推進剤・・・ ・・・うん!わかった!
この通り合成すればいいんだね!ティッキにおまかせっっ!!」
ナイジ「すげぇ 見ただけで分かるのか・・・ どれどれ
材料は 輝鳥の羽根と 煌恵土・・・う 持ってない・・・」
リトバ「あ!アタシ 煌恵土ならこの間モルグさんから買いました!
家庭菜園を始めようとおもって!!」
ナイジ「な なんか絶妙に信用できないな・・・」
フラセール「オレも輝鳥の羽根なら持ってるぜ
今すぐ神殿からとってくるよ!」
マイヤ「それと・・・ 連れて行くモンスターは念のため
雷属性の技を使えるモンスターがいいわ」
ナイジ「雷・・・? あの それはなんで?」
マイヤ「考えれば分かるでしょ!
雷属性に弱いモンスターが多い土地に生えてるからよ
初めから対策を練っておけば それだけ早く見つけられるわ」
ナイジ「マイヤさん・・・ こんなに優しくて頼りになるなんて・・・!」
マイヤ「誤解しないでほしいわね
私はただあのあたりがどうなってるか知りたいだけよ
というわけで 私も同行させてもらうわ」
ナイジ「じゃあ!オレはすぐに同行してくれる人を探してきます!
船着場で待っててください!!」
~船着場~
ナイジ「ムリを言ってすみません!レアルさん!カルダオさん!」
レアル「当然ですよ それに シディララマと聞いては・・・
行かないわけには いきませんからね」
カルダオ「まぁオイラもギンギライガー使いとして 行くっきゃねぇべな!
ベルさんがいないのは残念だけどなぁ・・・」
レアル「ベルさんは別の遠征地へ赴いていますからね・・・
ここはボクたちが彼女の分までがんばりましょう!」
ティッキ「みんなー!! 推進剤ができたよー!!」
マイヤ「あら 思ったよりずっと優秀そうなメンツが揃ったわね」
ナイジ「ティッキ!マイヤさん! ・・・これが煌きの推進剤・・・!」
ティッキ「うん! 皆で作った推進剤だよ!
だから 絶対ミリュレ花を持って帰ってきてね!」
ナイジ「ああ! 必ず持って帰るよ!
じゃあ 留守をよろしくな! ティッキ!」
ティッキ「うん! まかしといて! ナイジ!」
デーボ「おーし! じゃあ役者は揃ったな!
目指すはシディララマだ!! いくぜっっ!!!」
???「ちょっとまったあああああああああ!!!」
ナイジ「こ この声は・・・!!!」
モルグ「私だ」
シンム「ムシュア!」
ナイジ「おっさん・・・呼んだ覚えはないぞ・・・」
モルグ「まぁそういわず!!
なんでも花を探しにいくそうじゃないか
しかも聞いたことも無い名前だった」
ナイジ「・・・ど どこでソレを聞いたんだよ!!」
モルグ「ん 噴水で水浴びしてたら
船着場から花というワードが聞こえたので」
ナイジ「ハムかアンタは・・・」
モルグ「ふふふ・・・ 花のあるところ モルグあり・・・
5000年前から言われていることだよ」
ナイジ「ふえてる・・・」
レアル「まぁ いいじゃないですか 仲間が増えるのは」
カルダオ「そうだよナイジ 何がいけないんだ?」
ナイジ「ふ・・・2人はこのおっさんがどんなヤツか知らないから
そんなことがいえるんだ・・・」
モルグ「ぐへへへへへ」
シンム「ムシュシュシュ」
マイヤ「そんなことより早く出航なさいな
手遅れになっても知らないわよ」
デーボ「おお! そうだった! こうしちゃいられねぇ!
全速力でいくぞ!レシオネ!!」
レシオネ「きゅううーヒイイイ!!!」
~船上~
モルグ「おっはなー おっはなー おっはおっはなー♪」
シンム「むっしゅしゅーむっしゅしゅー!」
ナイジ「のん気なやつらだ・・・」
モルグ「ところで ナイジキュンたちは
どうしてそのミリュレ花を必要としているのかね
たしかあのあたりは出航が許されないハズだけドゥ」
ナイジ「・・・ああ ウル長老がサパリャ風邪にかかって
それを治すために なんとしても必要なんだ
だから ウル長老には内緒で こうして遠征に」
モルグ「ほー なんとも 因果な理由があるんだぁなー」
ナイジ「そりゃ花が見たいっていうだけじゃこんなことしないさ
まぁ こうして出航できたのも マイヤさんのおかげ かな」
モルグ「マイヤ・・・ あー そこのおばさんかぁ」
マイヤ「・・・おば・・・」ゴゴゴ
ナイジ「う まずいっ! おいおっさん!早く謝れ!」
モルグ「んー? 私はおっさんと言われても気にしてないじゃないか
事実を指摘されて怒る人はいないよ
ぽわーーーっはっはっは!!!」
マイヤ「・・・」プチ
ナイジ「うぇっ!やっべ!」
モルグ「ん?」
ドゴシュッッ・・・
モルグ「もるぐっ・・・」ヒューン・・・
カルダオ「おっさんフッ飛んだあああああああ!!
そして落ちたああああああ!!!!おい!早くロープぅぅう!」
ナイジ「・・・いや いいんじゃないかな もう・・・」
レアル「デリカシーが無い人でした・・・ 放っておきましょう」
カルダオ「いいのかよ!!!陸までどれだけあると思ってんだ!
あのままだと溺れ死んじゃうぞ!」
マイヤ「だからいいんじゃない 変なのは帽子だけにしなさい」
カルダオ「こ・・・(こえぇええええええええ!!!)」
ナイジ「シンム 新しいご主人見つかるといいなー」
シンム「ムシュ」
ナイジ「ほら 気にしてないぞ」
カルダオ「の 乗る船を間違えたかもしれない・・・」
~シディララマ港~
デーボ「さぁ ついたぜ オレはここで待ってるから
さっさととって帰ってきな!」
ナイジ「このあたりはまだ あの時と変わらないか・・・」
レアル「たしかに でも やはり廃れていますね・・・」
マイヤ「感傷に浸ってるヒマはないわ さっさと広場まで行くわよ」
ナイジ「シンムは留守番だな」
シンム「シュシュシュ!」
~シディララマ第一階層広場~
ナイジ「ここも あんまり変わらないな・・・
ノラモンだらけだけど・・・」
マイヤ「あら? ゲートが閉じてるわね・・・
・・・ だめ 開かないわ」
ナイジ「ん そこはルセタラへのゲートですよね
たしか・・・ 襲撃のときモンスターが入り込まないように
鍵時計で閉じたっきりだったハズです」
マイヤ「それは困ったわね
ミリュレ花の主な自生地はルセタラの奥地なのに」
ナイジ「でも オレはたしかシディララマで・・・」
マイヤ「そうね 確かに稀に咲くこともあるわ
とりあえず第三層にあるアルレム長老の家にある
レベル1ゲートの鍵時計をとりに行きましょう
途中 ミリュレ花が咲いてるかもしれないし」
カルダオ「ニオイさえ分かればラーネイルがすぐ見つけられるんだけどなぁ」
ラーネイル「グルル・・・」
ナイジ「シディララマ・・・」
レアル「やはり つらい・・・ですか・・・」
ナイジ「はい・・・ すこし・・・
レアルさんもシディララマ出身ですよね」
レアル「そうですね・・・でも 今はそんなこと 気にしてはいられない
・・・進みましょう・・・」
ナイジ「・・・」
~第二階層~
ナイジ「あ・・・ 橋が・・・落ちてる・・・」
レアル「ここも・・・ 面影はあれど・・・
モンスターが闊歩する場所になってしまいました・・・」
ナイジ「あ あそこはヒューリさんの・・・ あっちは食材屋・・・
・・・クリュテさん・・・ いまどうしてるのかな・・・」
マイヤ「・・・はぁー! ウジウジと景色眺めてないで
少しはミリュレ花を探しなさいよ」
ナイジ「す すみません・・・」
カルダオ「・・・ まぁ オイラも 分からなくないけどな そのキモチ」
ラーネイル「グルゥウ・・・」
チモック「キー?」
ナイジ「チモック・・・ 大丈夫だよ」
~第三階層~
マイヤ「よかった 中央市場への橋は落ちてないみたいね」
ナイジ「休憩所も崩れず残ってますね
一度だけしか 行けなかったけど・・・」
レアル「・・・そう この上に長老の家があります・・・」
ナイジ「・・・あっちの橋は・・・ 落ちてるか・・・」
レアル「おや? ナイジ君 何か探しものですか?」
ナイジ「いや 向こうのあの建物 ランナのやつの店なんです
何か・・・ あったら持って帰ってやろうかなって・・・」
レアル「優しいんですね」
ナイジ「い いや そりゃ 色々世話になってるし・・・」
カルダオ「そんなことよりツェーテさんのお店はどこか
教えたまへ!ナイジくん!!!」
ナイジ「か・・・ カルダオさん・・・」
マイヤ「そんなことはいいからこっちの階段のガレキをどかしなさいよ!」
ラーネイル「!!!グルルルルルル・・・!!!!」
カルダオ「ん どうした ラーネイル」
ナイジ「な なんかそのうめき声は いい思い出がない・・・」
カルダオ「おお ビンゴだ 悪い知らせとすごく悪い知らせがある」
どっちから聞きたい?」
ナイジ「・・・ じゃあ 悪い知らせから聞かせてください」
カルダオ「ノラモンに見張られてる」
ナイジ「・・・じゃあ すごく悪い知らせというのは・・・」
カルダオ「50体くらいいる」
ナイジ「・・・なにが・・・」
マイヤ「な なによこいつらあああああ!!!!!」
レアル「マイヤさんっ! あ あれはっっ!!!」
ムスモノクス「フンゴオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」
ナイジ「む ムスモノクスだ!!!
渓谷にしか生息してなかったのに・・・何で!?」
レアル「襲撃の後無人になった廃都に住み着いたんでしょう・・・
そして瘴気で凶暴化している・・・!!サバキ!!!」
サバキ「ヒヒィイイイイイイイン!!!」
バリバリバリバリ!!!
ムスモノクス「フゴギャアアアアアアアアアアア!!!」
ナイジ「すごい! サバキの雷撃がまた強くなってる!」
ムスモノクス「ァァァァアアアア・・・ フガーーーー!!!」
バシィッ!!!
レアル「雷撃を弾いた!? 今度こそっ!!サバキ!」
サバキ「ブルルッ!!!」バリッバシッ!
カルダオ「よおし!! ラーネイル!!こっちも雷撃だ!!」
ラーネイル「グゥルガッハッ! ぐぅううう・・・・!!」バリバリッ
ナイジ「チモック! ファイアボルトだっ!!!」
チモック「キュキュウウウー!!!」
マイヤ「ちょ ちょっと! 私がいること忘れてない!!?」
3人「くらええええええええ!!!」
ドオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!
ムスモノクス「フッゴぉおおおおお!!!」
バシィイイイイイイイ・・・
ムスモノクス「・・・ゴッフ・・・」ドシャアアア・・・
ナイジ「よし!」
マイヤ「よしじゃないわよ! 危ないじゃない!!」
カルダオ「でも今のはラーネイルの雷撃のおかげだな」
レアル「いや サバキの雷撃もなかなか」
ナイジ「そ そんなことより・・・! 今ので終りじゃないですよ!」
ムスモノクス1「ふんごおおおおお!!!!」
ムスモノクス2「ふぎゃー!!ふぎゃー!!!」
中略
ムスモノクス24「ふがあああ!!」
ムスモノクス25「ふんぎー!ふんぎー!ごおお!!」
中略
ムスモノクス40「きゃー!きゃあああ!!!」
ムスモノクス41「ぎゃっほおおおお!!あ゙っっ!!!」
ナイジ「って多いわーーーーーーー!!!」
レアル「・・・!仲間を倒されて激怒してます!」
マイヤ「ちょ あんた達Sランクでしょ! なんとかしなさいよ!」
ナイジ「あ オレまだBです」
マイヤ「知ったことじゃないわ!」
カルダオ「た たしかに 1匹1匹倒していけば・・・
なんとかなるかもしれねーべ けど・・・」
レアル「ええ・・・ その通り 問題は ムスモノクスの使う技と・・・
ボクたちのモンスターの相性・・・!」
マイヤ「なによ それがどうしたっていうのよ! 答えなさいよ!」
レアル「・・・ ボクとカルダオさんのモンスターは
同じ雷属性を得意とするモンスターですが・・・
それと同時に 共通する属性を弱点に持つんです・・・」
カルダオ「それが・・・ 土属性・・・」
マイヤ「ま まさか・・・」
ナイジ「帝王猿の仲間のムスモノクスは
・・・土属性の強力な攻撃を使います・・・!」
マイヤ「なんですっ・・・」
ムスモノクス達「フンがあああああああああああああ!!!!」
ドッ ッギャアアアアアアアアアア!!!!ン!!
マイヤ「ッてぇえええええええええ!!!!」
カルダオ「ちくしょー!!! なんて威力だよ!
流石にあたったらやべーよ!!!」
ラーネイル「グゥアッ!」
ドガアアアアアアアアン!!!!
レアル「しかも・・・範囲攻撃っ! 避け続けるのにも限界が・・・!
サバキ! 気をつけてください!」
サバキ「ぶ ブルッ!」
バゴオオオン!!!ブルオワアアアア!!!
マイヤ「いやあああああ!!!なんでこんな偏ったメンバーなのよ!!!」
ナイジ「マイヤさんが
雷属性のモンスターを連れて来いって言ったからですよ!」
チモック「キュキュワー!!!」
バゴシャアアアアアアアアア!!!
マイヤ「そ そうだわ! ワーム使いがいたでしょ!!
ワームなら土属性に耐性がある! そいつを盾にしなさい!!!」
ナイジ「そいつはマイヤさんが途中海に落としましたあああああ!!!!」
チモック「キュキュー!!!」
ズゴボキャアアアアアアン!!!
ムスモノクス達「ギャアフギャッフボンボワー!!!」
マイヤ「い いやあああああ!!!こんなときっ・・・
こんなとき アイツなら・・・」
???「ギガトルネード!!!!」
ズオオオオオオオ・・・・!!!
ムスモノクス達「ふごっ!?ふぎゃああ!!!」
ムスモノクス達「フキャー! キー! キャー!」
ピューン ピューン・・・
カルダオ「な なんだ!!? あの竜巻は!!」
レアル「ムスモノクスが 吹き飛ばされていきます・・・!」
ナイジ「こっ この技はっ たしかっっ!!!」ばっ
ナイジ「あっ・・・ アトロポスだあああ!!!!」
レアル「アトロポス!?
シディララマで一番華麗な技を持つといわれるあの・・・!!
ということは・・・!」
ナイジ「あ シェマさんだ」
レアル「本当だ シディララマ長老代理の シェマさんですね」
シェマ「ちょ ちょっと待ってください!!
なんですかこの扱いの差は!!」
カルダオ「おい! 話してる場合じゃねぇよ!
まだムスモノクスがっ・・・!」
ムスモノクス「フン ガアアアア!!!!」グワッ
シェマ「! アトロポス! アクアンブレイクです!!」
アトロポス「はぁーっあ!!」ヒュッ
ムスモノクス「ふんっごっ・・・」
ドシャアア・・・
ナイジ「す すげぇ・・・! アトロポスさんすげぇ・・・」
レアル「ブランクがあるといえ これほどとは・・・!
流石はアトロポスさんです」
シェマ「あ あのー 私は・・・」
シェマ「ふう なんとか片付きましたね・・・」
マイヤ「ふうじゃないわよ 長老がこんなところに来て
大問題じゃない」
シェマ「うっ!そ それは・・・ おや きみは・・・」
カルダオ「ま まぁまぁ!
シェマさんがこなかったらヤバかったのは確かだしさ!」
シェマ「うむ・・・ このムスモノクスのことを思い出して
いても立ってもいられなくなり・・・
ムリを言って船を出してもらったのだ・・・」
ナイジ「・・・まぁでもシェマさんが規則を破ったなら・・・
これであのことは不問になりそうだな・・・」
シェマ「ん? ナイジ 何か言いましたか?」
ナイジ「い いや! なんでもないですよ! ね!カルダオさん!」
カルダオ「・・・・・・ ん お! おお! そうだなー はは・・・」
シェマ「? ・・・それと・・・ どういうわけか ココへ来る途中
海のど真ん中で とんでもないものを見つけてな・・・」
ナイジ「それってまさか・・・」
モルグ「グオエアオロロッロロロ!!!メガネ女ァアア!!!」
カルダオ「すげぇ! 生きてやがった! ワーム顔負けの生命力だぜ!!」
マイヤ「チッ 悪運の強い男ね・・・」
モルグ「ここであったら百海里目じゃああああ!!!
そのメガネカチ割ってくれるからカクゴしいやああああ!!!」
ナイジ「メガネだけでいいのか・・・」
モルグ「きえーい!! モルグ神拳奥義!!ようそうさんきゃくかく!!!」バッ
マイヤ「ウザイ」さっ
ドンッ
モルグ「うおっ!?」
ナイジ「あ」
レアル「あ」
シェマ「あ」
カルダオ「え!!!!?」
モルグ「お? お? お?」スカッ スカッ スカッ
モルグ「・・・」
モルグ「あああああああああああああああああぁああああ
れえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・」ヒューン
カルダオ「落ちたあああああああああああああああああああ!!!!!!!!」
マイヤ「そうね」
ナイジ「落ちたな」
レアル「落ちましたね」
シェマ「まぁ見事に」
カルダオ「うをおおおおおおい!!!!なに落ち着きはらってんだよ!
え!!? ここ一体! 何mあると思ってんの!!?」
マイヤ「どうでもいいじゃない」
ナイジ「落とした石の音が聞こえないくらい?」
レアル「水が地面に落ちないくらいでは?」
シェマ「いや この里を築いたときの記録によると・・・」
カルダオ「えええええええ!!!? いや! 海とは比べ物にならないよ!!?
たしかにウザかったかもしれないけどさ!!
なにも殺すことないだろ!!!」
シェマ「・・・ああ そうか
カルダオはガランカナンの出身だから知らないのか」
カルダオ「え」
ナイジ「なんていうか このシディララマの崖から落ちるヤツってのは
年に何人かいるんだけど・・・」
レアル「死ぬことがないというか
しばらくするとフラッと帰ってくるんですよね」
シェマ「私の古い友人も落ちたことがありましてね
ははは その時はさすがに焦りましたが」
カルダオ「なにそれコワイ!!!シディララマ人怖い!!!」
マイヤ「そういうことよ 落ちて死ぬことは無いわ
まぁ 落ちる途中岩壁で頭を打ったら分からないけど」
ナイジ「いやぁ おっさんならそれでも死ぬ気がしないなぁ~」
レアル「まぁ 海岸線に流れ着くんじゃないでしょうか」
シェマ「私もクレハザ岬に流れ着くと予想しますね」
カルダオ「イヤ!!もうイヤ!! 早く帰りたい!!
おかああちゃあああん!!!」
マイヤ「ああ そんなことより 探し物をしないと
あの男のせいで要らない時間を食ったわ
じゃあアナタ達は 見張りでもしてなさいな」
レアル「ではボクは この里をよく 目に焼き付けておきましょう・・・」
ナイジ「それにしてもシェマさん シェマさんまでやって来たら
ウル長老に流石にバレるんじゃ・・・」
シェマ「私もバカではない そのへんはちゃんと手を打ってあるとも」
~その頃のユタトラ~
ロンガ「婆さん!今ナイジたちがシ・・・
島中を捜索してミリュレ花を探してるからな!
それまでくたばるんじゃないぞ!!」
エルナ「必ず見つけ出すって約束したから!」
ウル「うっ ゴホッ いいや あれは特別な花じゃ・・・
それに いよいよダメかもしれんの・・・
シェマとアトロポスがぼやけて見える・・・」
シュマ「・・・・・・・・・」ダラダラ
アトロボス「はくっ! はくっ!」ムシャムシャ
ロンガ「きっ きのせいだ!! そんなこたぁない!!
そうだろう!シェマ!アトロポス!!」
シュマ「・・・・・・・・・」コクコクコク
アトロボス「んむっ はふはふ!」ムシャムシャ
エルナ「そ そうよ! 気のせいよ!
それにシェマさん最近食べ過ぎたっていうし!」
ロンガ「必ず助かるから気を抜くんじゃないぞ 婆さん!!」
ウル「ううっ ごほっ ごほっ・・・」
シェマ「・・・というわけだ 我ながら冴えたひらめきだとお・・・」
ナイジ「バレるに決まってんだろ!!!!」
レアル「いくら病のご老人といえど・・・ バカにしてるんですか!!」
シェマ「じ・・・実は私もアレはどうかと思ったのだが・・・
他に適役がいなくて・・・」
ナイジ「質量とか考えろよ!」
レアル「バカですかあなたは!!」
シェマ「か 仮にも助けにやってきた人間に対して
なんてことを言うのですか!」
マイヤ「なにモメてるのかしら
こっちは鍵時計 と ついでにアルレム長老の日記も・・・
確かに拝借してきたわよ」
シェマ「・・・おや? それはどこの鍵時計ですか?」
マイヤ「広場のゲートのものよ」
ナイジ「ルセタラへのゲートが閉じたままなんですよ
だから鍵時計がないと進めなくて・・・」
シェマ「広場のゲートの鍵時計ならすべて私が管理していますよ
今もほら 常に持ち歩いています
いつまたあの広場に立つことになるか 分かりませんからね」
マイヤ「はぁーあ!!? もうアンタッッ 帰りなさいよ!!」
ナイジ「そんなもんオレたちが行くって言ったときに渡しとけよ!!!」
レアル「空気以前に状況を把握してくださいよ!!!状況を!!!」
シェマ「こっ!・・・こんなにも長老という仕事がつらいものだとはッ・・・!」
カルダオ「なんかオイラ ロンガ長老を見直したよ」
そして一行はルセタラへ向かうべく一度山を降りるのであった・・・
最終更新:2011年10月19日 00:08