第15話

存在の証明


~前回までのあらすじ~

ナイジ達はクナレヤ遺跡にて壁画を見た

~クナレヤ遺跡~

ナイジ「・・・あれ・・・?」
カルダオ「ん どしたー ナイジー」
ナイジ「いや・・・ この剣
    立てかけておいた位置が変わってるような・・・」
カルダオ「んー そうなのか?」

ナイジ「だって くるときには 右に立てかけておいたのに・・・」
カルダオ「え 右に立てかけてあるじゃんか」
ベル「それがおかしい って 言ってるんじゃ ないかな」

カルダオ「じゃ じゃあこれはオイラがもらっていいのかな!」
ベル「ナイジくんがいいたいことは そういうことじゃ ないと思う」

カルダオ「んー!? じゃあラーネイル!
     この部屋 前に通ったよな!」
ラーネイル「・・・スンスン チッ」
カルダオ「通ったってサ」
ナイジ「じゃあ おかしいですよ! ノラモンもいないのに!
    この剣の位置が変わるなんて!」
カルダオ「の 呪いの剣か! ひ と り で に 歩 く・・・」
ベル「・・・地形そのものが 変わってる・・・」

カルダオ「・・・」
ナイジ「・・・」
2人「え?」

ベル「前時代の遺跡 なにが起きても 不思議じゃない」
ティタン「ごー ごー」

ナイジ「・・・こういうときはどうするんですか!
    トレジャーハンター!」
カルダオ「オイラ!? オイラかぁ・・・
     じっとしてても餓死するだけだべな
     けれど・・・オイラには どんな迷宮も必ず攻略する
     ラーネイルと・・・ウラワザがある!」
ナイジ「う 裏技・・・!」

カルダオ「それが・・・ これだ」ぺたっ
ナイジ「・・・なんですか その壁にボタンでもあるんですか」

カルダオ「ちがーーーう!!!こう! こうして壁に手をついて歩けば!
     絶対に いつかは出入り口にたどり着けるの!!」
ベル「けど 地形 変わってるかも知れないこの状況で
   同じところ グルグル回るだけかも」
カルダオ「・・・ ですよねー」
ナイジ「だめじゃん!!」

カルダオ「それでも行動するしかない!ラーネイルもいる!
     通ったことのない道はイッパツで分かるんだから!」
ナイジ「だ 大丈夫かな・・・」
ベル「まぁ 私も ちゃんと帰ってこれたから」


ナイジ「・・・行きがけにこんなでかい木 無かったですよ・・・」
カルダオ「・・・ラーネイル」
ラーネイル「・・・スンスン ブシュン」

カルダオ「・・・通ってないってさ」
ナイジ「当たり前だろ!!イッパツで分かるよ!」
カルダオ「で でもほら 分からないぜー?
     すごく短時間で成長する木とかあれば・・・
     たとえばぁ~ モックとか・・・」
ナイジ「う モック・・・ 嫌なこと言わないでくださいよ」
ベル「でもいいじゃない 出口も見つかったことだし」

カルダオ「え! どこどこ!」
ベル「ん? あそこ」
ナイジ「・・・ あの まさかとは思うのですが・・・」

ベル「壊れた天井から陽がさしてるでしょ
   ほら 幹が外まで出てるから 登れるよ」ひょいひょい
ティタン「ゴーゴー!」ヨジヨジ・・・
カルダオ「・・・ トレジャーハンターより破天荒だよ ベルさん」
ナイジ「すげぇ・・・ でも 木が折れないか心配だ・・・」

キラッ・・・

ナイジ「・・・あれ・・・ 木の根元に何かある・・・」


ナイジ「これは・・・! なんだろ・・・イダルかな・・・
    でもこんなところに置いとくと 月光に当たっちゃうな
    帰ってシェマさんに・・・
    いや ココにきたってバレたらヤバイ・・・
    しばらくはオレが持っとこう・・・」

カルダオ「おーい!ナイジ! 早くしないと置いてくぞ!」
ナイジ「はーい! うぅ この剣重てぇよ・・・」
チモック「キュッキュー」グイグイ
ナイジ「はは ありがとチモック」


カルダオ「うおー! 出れたー! お! あっちにレシオネが見えるぞ!」
ベル「んー 外に出てもやっぱり 瘴気が濃いね」
ナイジ「早く帰って壁画のことをみんなに報告しないと・・・」
ラーネイル「グフッ・・・」

カルダオ「・・・ああ 思い出し笑いだ」
ナイジ「キミがそんなキャラだとは思わなかったよ」
ラーネイル「クッ クッ・・・」


~ファーム~

エルナ「あ! おかえりナイジ! で どうだった!?」
ナイジ「ええ! もちろん見てきました!
    ええと ココにスケッチが・・・」
エルナ「・・・ これは ・・・
    ううん く クル? あっ 両方角があるからクルホンかな!」

ナイジ「・・・いや ヒノトリとムーが8つの月を背に戦ってる壁画です・・・」
エルナ「・・・! ~~~! ・・・
    た 確かに そうね! そうも ううん そう見えるわ!」
ナイジ「(エルナさん 優しすぎる・・・!けど 逆にツライ・・・!)」

リトバ「あっ! 私にも見せてください ぶふっ・・・!」
ティッキ「えー!なになにー!わー!
     面白い絵だねー!これナイジさんが描いたのー!?」
ナイジ「(いろんな意味で刺さる・・・
    こっちは見せるべきじゃなかった・・・)」

ナイジ「・・・それと こっちが 壁画の隅にあった 古代文字?です」
エルナ「これは 確かに古代文字よ でも私 古代文字は・・・」
フラセール「ううん オレの師匠は読めたんだけどな
      今は マイヤ女史に頼むしかないんじゃないかい?」

ナイジ「マイヤさん 呼び戻すしか ないか・・・」
エルナ「・・・そして 彼女の言う 真実を聞く・・・」


マイヤ「どうやら話を聞く気になったみたいね
    私の言うことが正しいって分かったでしょ?
    ほらみなさい」
ナイジ「い いや・・・ まずはこの古代文字が読めなくて・・・」

マイヤ「はぁ!? 古代文字がよめないぃ? そこからなの?
    まったく 学がないのね・・・ いいわ 教えてあげる
    なによ この汚い絵は」
ナイジ「そっちじゃないです! こっちです!」ペラッ

マイヤ「いずれ復活するムーの分身と戦う方へ
    ムーは世界各地に散らばる大滅石に
    いくつもの己の分身を封じ込めました
    全てを倒すことができるその日がくることを・・・
    遠い未来が平和であることを祈っています
    ・・・シャローム」

マイヤ「つまり アナタたちが倒したと言っているムーは
    その分身のうちの 1匹だということ 分かった?」
エルナ「そ そんなっ・・・」
ナイジ「これは罠だ」
ティッキ「また言ってるー・・・」

マイヤ「さらに言えば アナタの言うムーは
    体毛も生えてない赤ん坊
    壁画のムーは白い体毛に包まれていたはずよ」
助手一同「・・・」
ナイジ「(・・・お オレの絵で確認しようとしないでくれ たのむ・・・)」

フラセール「ま まぁ いま世界が置かれてる状況をまとめると・・・
      つまり~ その 世界にはまだムーの分身がいて
      その中には 赤ん坊じゃないようなムーもいる ってことかい?」
ティッキ「あれー!だとすればウル長老の夢にでてくるんじゃないかな!
     ほら!そんなに大変なことならさ!」
リトバ「そ そうですよ!古代文字も どこかの旅人が
    旅行ついでにラクガキしていったものかもしれないじゃないですか!」
フラセール「いや・・・ 旅行ついでに行ける場所じゃないだろ・・・」

エルナ「ううん ヴァシアタの長老一族の見る夢・・・
    はっきりと見えるわけじゃないし 遠い未来のことも分からない・・・
    それが予知夢かどうかも 実際にその時が来ないと分からないの・・・
    だから・・・私 マイヤさんの言うことは本当だと思う」
ナイジ「エルナさん・・・」
マイヤ「物分りはいいのね キライじゃないわ」

フラセール「シェマさん達に知らせたいところだが・・・
      話を聞く限りの情報じゃ特にどうすればいいかも分からない・・・
      ナイジがブリーダー免許剥奪されて終わりそうだな」
リトバ「ついでにデーボさんも仕事できなくなるかも・・・」
ナイジ「う・・・ い 一体何のために・・・」

マイヤ「本当に応用が利かないのね いい?壁画に描かれた古代文字
    その内容が正しいとする前提がある以上
    ムーが分身を封じ込めたという大滅石・・・
    つまり巨大な滅石がある場所にムーもいるということよ
    そこを島のブリーダーで叩いていけばいいのよ」
フラセール「・・・いや その巨大な滅石が何処にあるか・・・
      それが分からないからどうしようか悩んでるんじゃないのかい」
ティッキ「!あ ホントだ! おばさん一本とられたねー!」

マイヤ「おばさん・・・?」ゴゴゴゴ
ティッキ「ひぃっ!ごめんなさい!!」ササッ

マイヤ「あまり見くびらないで欲しいわね なぜ私が各地でイダルを集めて
    研究を続けていると思ってたの?
    その巨大な滅石のある場所を突き止めるためよ」
エルナ「!マイヤさん! その場所を教えてください! お願いします!」

マイヤ「まぁ そう慌てないことね 今それを調べるための
    大! 発明品を開発しているところよ」
フラセール「ドヤ顔で言ってるけど まだ出来てないんじゃないか・・・」
マイヤ「・・・」ゴゴゴ
フラセール「ごめんなさい!」

リトバ「今すぐにはムリとしても・・・
    何かお手伝いできることはないんですか?」
マイヤ「あら いい心がけじゃない そうね 私が今集めてるのは
    大災厄以前の遺物 ゴーレムやヘンガー そしてデュラハン・・・
    イダルによって動いていたモンスターの残骸よ」
ティッキ「でも そういうモンスターって クナレヤ遺跡とか
     その周辺にしかいないんじゃ・・・」
マイヤ「そうね だから当面はそこのナイジには
    遠征を続けてもらおうか し・・・ あら?」
ナイジ「んぇ?」

マイヤ「何よ その剣 デュラハンのものじゃない」
ナイジ「あ ああ 確かにコレはクナレヤで拾ってきて・・・」
マイヤ「じゃあ 貰っておくわ あら! こっちは研究セットじゃない
    アナタがここまで気の効く男だとは思わなかったわ」
ナイジ「え あ どうも・・・」

マイヤ「じゃあ早速研究を始めるわ 誰も入ってこないように」バタン

フラセール「どれだけマイペースなんだ・・・」
ナイジ「・・・ベッド資金の足しになると思ったのに・・・」

リトバ「でも このことを長老達に秘密にしていていいんでしょうか・・・」
フラセール「お嬢ちゃん 考えてもみなよ もし自分が長老なら
      島のブリーダーを危険な目を合わせるわけには行かない
      そう思うはずだぜ」
リトバ「そうですね フラセールさんの言うとおりです
    それにもし私が長老で そんなこと聞いたら倒れちゃいますよ!」
フラセール「ははは まぁそういうことさ」

バターン!!!

シェマ「大変ですエルナ様!!!ウル長老が倒れました!!」

エルナ「ええっ!!!?婆様が!!?」

一同「な・・・」

最終更新:2011年10月17日 22:42
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