第3話

織り成す冒険譚


~前回までのあらすじ~
ナイジ!ピンチ!ナイジ!

~試験会場~

エルナ「技が出せないには試験にならないから
    今すぐ使えるようにしましょう!説明するから聞き逃さないようにね!」
ナイジ「は・・・はいぃ!」

エルナ「その指示具はモンスターとの絆を強めて戦闘時の意思の疎通ができるようにする道具で
    それを手にした状態でモンスターが使える技をイメージしたりすることで
    モンスターは指示されたとおりの技を発動するの」
ナイジ「は はい!この木の棒は指示具ですね!」
アニャムー「みゃあー」

エルナ「さらに技を出すには2つの要素をクリアする必要があります!ひとつめはガッツ!
    ブリーダーとモンスターの 技を出そうとするエネルギーみたいなもので
    これがないとモンスターは技を繰り出すことができないの
    ふたつめは属性!たとえば海の真ん中だと水属性の技がたくさん使えるけど
    砂漠の真ん中で水属性の技を使おうとしてもうまくいかない・・・
    その属性に対応した月の石の力が周りに存在しないと属性攻撃はあつかえないの
    この試験会場ではほとんどの技が使えるから心配しないでね!
    じゃあ これらを踏まえてキキモの基本的な戦闘用の火属性技・・・
    ソウルファイアを繰り出してみましょう!」

ナイジ「ええとガッツはエネルギー 属性は今は考えなくていい・・・
    よ・・・よし!キキモ!ニャーニャー人形に向かって・・・
    ソウルファイア!」

チモック「キッ!キュキュウウウウイーー!!!」

カッ・・・


ナイジ「ひゃあああああああああああああああ!!!!!」

エルナ「な・・・ナイジさん そんなに驚かなくても大丈夫だから・・・
    それにしても・・・すごいじゃない!前の人たちが使ってたといっても一撃で壊すなんて
    そのコもナイジさんも息がピッタリだったってことね!」
ナイジ「チモック・・・お前そんな技使えるのか・・・」
チモック「キュー」
エルナ「そ!モンスターが危険な技を使うからこそブリーダーには免許が必要ってこと」

エルナ「じゃあ第一試験はこれでOKね!次の試験をクリアすれば試験合格よ!」
ナイジ「え!まだあったんですか!」

エルナ「試験概要に書いてあったでしょ!さあ!最後の試験内容は
    その階段から上の階に上って この塔の頂上にたどり着くこと!
    でも甘い考えで臨まないでね 塔の中にはノラモンがいるから
    危なくなったらすぐに逃げること!私は横でみてるだけだからね
    じゃあ~ 試験開始!」
アニャムー「みゃー!」

ナイジ「う・・・ うし!行くぜ!チモック!」
チモック「キィ~」

ナイジ「よし まずは階段を探せばいいんだな
    うおっ クルだ・・・ 何もしてこないから放っておけばいいか
    ランナのヤツがいなくてよかったよ」
エルナ「・・・」

ナイジ「お 階段だ チョロイチョロイ」
エルナ「・・・」

ナイジ「うげ ワムルだ 咬まれたら痛いんだよな 近寄らないでおこう・・・」
エルナ「・・・」

ナイジ「おっしゃあ!頂上!エルナさんやりましたよ!」
エルナ「あ あのね ここにたどり着くまでにかなりのノラモンを見逃してきたよね」

ナイジ「え・・・た 倒さなきゃだめでした?」
エルナ「うーん そういう決まりはないけど ブリーダーっていうお仕事は
    島のみんなのために 遠征先から物資を持ち帰ることで・・・
    ノラモンから得られるものもあるわけで・・・
    そういう心構えもこの試験で見極めないといけないの
    もしそういうスタイルを貫くならそれなりの理由が必要だから
    それを 聞きたいな」

ナイジ「・・・ブリーダーの仕事が大変なのは分かるけど
    だからってオレ 傷ついたノラモンを痛めつけたりはしたく ないです」
エルナ「傷ついた・・・あっ」
ナイジ「ほら オレ 最後だし もうここにきて暴れる必要もないし・・・その・・・」

エルナ「ふふっ そっか うん!合格! ナイジさんならきっとうまくやっていける!」
ナイジ「ま マジっすか!」

エルナ「おめでとう! ユタトラ島へ戻ったらすぐにブリーダー認定式よ!」
アニャムー「みゃんみゃみゃんみゃーーあ!」

~ユタトラ島~

エルナ「ナイジさん! 認定式 楽しんできてね!」
ナイジ「あれ? エルナさんは出席しないんですか?」

エルナ「うぅ~ん 私も参加したいのは山々だけど
    これから別の船で遠征に行かなきゃいけないの
    遠征から帰ってきたらまたお話しましょう!」
ナイジ「そうなんすか・・・ やっぱりブリーダーって大変なんすね・・・
    今日は 色々ありがとうございました!」

エルナ「いいえ!こちらこそ!じゃあまた!」
アニャムー「みゃん!」

ナイジ「・・・さてと・・・ 確か噴水前だったな! いくか!チモック!」
チモック「キー」

その日盛大に執り行われたブリーダー認定式
式も無事終わり帰路につこうとしたナイジは長老達に呼び止められるのであった

ウル「さぁて ナイジとやら まずは試験合格おめでとうじゃの
   ワシはウル ヴァシアタの長老をやっておる」
ロンガ「オレはロンガ まぁよろしく頼む ガッハッハ!」
シェマ「・・・」

ナイジ「ちょ・・・長老サマ方が オレなんかに なななんでしょうか・・・」

ウル「ガッハッハ!そう身構えるな!なんでも同郷のシェマの若造から話があるそうだ!
   なにか褒美でももらえるんじゃあないか!?なあ!ガッハッハ!」

シェマ「コホン・・・ ナイジ・・・
    まずは見習いブリーダーになったこと おめでとうと言っておく・・・」
ナイジ「え?見習・・・」
シェマ「ブリーダー見習いよりはマシだろう」
ナイジ「はい・・・」
ロンガ「ガッハッ・・・」

シェマ「私がこの場を借りてまで君に言いたいことは 大体検討はつくな」
ナイジ「・・・すいません とくに心当たりがありません」
シェマ「・・・君は里にいたときからやんちゃでマイペースだったが・・・まぁいい」

シェマ「ニャーニャー人形のことだ あれは私が新米ブリーダー養成のために作っていることは
    同じシディララマ人なら分かるはずだ」
ナイジ「・・・あ エルナさんから聞きました」
シェマ「1階層ゲート先広場にも同じのがあったろう それくらい覚えておきたまえ」
ナイジ「そういえばあったようななかったような・・・」

シェマ「まぁそれは置いておくとして 腕が取れるくらいならいいだろう
    破けてしまっても繕うことはそう骨の折れることではない・・・が・・・
    バラバラにした上燃やし尽くすことはないんじゃないか」
ナイジ「・・・あ」
シェマ「あのニャーニャー人形は私の魂がこもった作品なんだ
    いいか?まず表面の布は特注品で最高級の糸と染料からできていて月の石を・・・」
ナイジ「(うわぁ・・・めんどくせぇ・・・この人・・・)」

~10分経過~

シェマ「・・・そもそも今回君が連れているキキモも私が見繕ったもので・・・」
ロンガ「ゴガー」
ナイジ「(ロンガ長老寝てるぞ・・・)」

~10分経過~

シェマ「・・・というわけで今後ニャーニャー人形を利用する際はくれぐれも気をつけてくれたまえ」
ナイジ「・・・はい・・・(もう二度と使わねぇ・・・)」

ウル「・・・話は終わったかの では本題じゃ!ナイジよ!
   おぬしの才能はひ孫のエルナから聞いておる!」
ナイジ「デエエエエエエエエエエエエエエエエエ!」
ウル「・・・なんじゃ 騒々しい・・・」

ナイジ「エルナさんのっ・・・ ひいおばあさま?」
ウル「エルナから聞いておらんかったのか それとも 何か問題でもあるのかの」
ナイジ「い いえ 聡明そうなところがよく似ておられて・・・
    (エルナさんもいつかこうなるのか・・・)」

ウル「目が泳いどるぞ まぁよい・・・ おぬしに残ってもらった理由はもう一つある
   エルナが認めたその才能への期待料として 
   通常ガランカナンの長老から割り当てられる個人ファームに加え
   ワシが専属の調教助手を派遣しておいた ファームに戻って会ってくるとええ」
シェマ「えっ!!? なんですかそれは! 特別扱いはいけないんじゃないですか!?」
ウル「エルナだけではない ワシもこやつに何かを感じるのじゃ
   そこで寝とるジジイも同じこと言っとったぞ」
ロンガ「ゴガッコグピーコッコッコ」
シェマ「しかしですね・・・」
ナイジ「公平な判断を希望しまーす」
シェマ「むう・・・調子に乗り易いところも変わらんな・・・いいだろう
    だが長老の期待はここにいる3人だけでなく 島民の期待でもあるということを
    忘れないでほしい」
ウル「うむ!そこでじゃ!おぬしには今後近海の島々の調査を依頼したい」
ナイジ「え あ はい!」

ウル「今日は色々あって疲れたじゃろうからまた明日来てくれ
   詳細はその時話そう では ご苦労じゃった」
ロンガ「スピー」
ウル「いいかげん起きんかい!」
ロンガ「ホゲッ!お おう! 今日食べるパンより小屋を買えよ!」
シェマ「どんな夢をみていたのですか・・・」

ナイジ「なにはともあれ・・・これから忙しい日々が続きそうだ
    まずは個人ファームとやらに帰ってメシにするか!」
チモック「キュー♪」

~その夜~

リトバ「・・・道に迷ったー!」
最終更新:2011年08月03日 04:40
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