「マリアサン、マリアサン、これってピアノですか?」
「え?…うーんピアノかぁ、同じようなものだけどちょっと違うかな」
「ナゾナゾですか」
「いやいやそうじゃなくてね、これはオルガンっていってな、ピアノの仲間なんだよ」
「ああ、そうなんですか、でもピアノと見た目は変わりませんね」
「そうだなぁ、音はまるで違うけどな。キリティアはピアノ引いたことあるの?」
「はい何回か。夢の中でですけど」
「夢の中で?」
「ええ、そうです夢の中で。実際は見たことも引いたことも、触ったこともありません。不思議ですね、夢って頭の中の記憶から構成されるものなのに」
「うーんそうだなぁ…覚えてないだけとかじゃないか?」
「覚えてない?何をですか?」
「…いや、やっぱり何でもない」
「そうですか、触ってみても良いですか?」
「ああ、構わんよ」
最終更新：2014年10月21日 16:58
