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「おや、こんなところにいたのか」

「…お久しぶりですご主人」

「随分探したよ、無事で何より」

「あれ、心配してくれてたんですか。ありがとうございます」

「私の大事な使い魔(ファミリア)だからね、心配もするさ。それで本題に入るけど」

「ご主人、わたしはまだ帰りません。友の墓を守ると決めました」

「トモ?…ああ、あのトカゲくんの事か」

「………」

「そうかそうか、ようやく君にも"大切な人"が出来たんだね」

「ええ、とても、良い人でした」

「成る程ね、良い人ねぇ…じゃあ、ただの気休めにしかならないけど」

墓の前に花を添える

「うちのバカが随分世話になったようで。どうもありがとう」

「…ご主人」

「なんだい?」

「死者に、言葉は届くのでしょうか。今ならまだ、間に合うでしょうか」

「シニッカ、私はさっきも言ったはずだよ。ただの気休めだと」

「…そう、ですよね」

「しかし、魂と云うものが本当に存在するならば、いつかは届くかもしれないねぇ」

「たましい、ですか」

「そう。…君にはまだ途方も無いくらいに時間がある。気が済んだら何時でも帰ってきなさい、その"トモ"とやらの思い出話を楽しみに待っているから」

「…わかり、ました」

主人、踵を返しゆっくり歩き出す

「ご主人」

「うん?」

「ありがとうございます」

「ううん?私は礼をされるような事は何もしていない筈だけどねぇ」

「…やっぱり何でもないです。早くあっち行ってください」

「あっはっは、相変わらず冷たいねぇ。それじゃあね」