◇戦闘時の手順について◇

 ・戦闘における手順の一連の流れは以下のようになる。戦闘時は「ラウンド(1ラウンドは約20秒)」を単位時間として管理される。


①〔遭遇フェイズ〕 ※最初のラウンドのみ
 ・敵と偶発的に遭遇した場合、不意打ちの処理を行う(「不意打ちの手順」を参照)。不意打ちの処理が終わってから通常の1ラウンド目が開始となる。


②〔戦闘開始フェイズ〕 ※最初のラウンドのみ
 ・キャラクターにとっての戦闘開始の合図である。戦闘に臨むキャラクターは、意識が働き体が動く状態である限り、即座に準備することのできる任意の武器を構えて戦闘体勢をとることができる。ただし、キャラクターの意識がうまく働いてない等、様々な理由で戦闘体勢を取ることができない場合も存在する。その場合でも、能動的に戦闘に参加することが可能になった最初のラウンドに〔戦闘開始フェイズ〕がそのキャラクターに発生する。
 ・このタイミングで《ストラテジィ》Lvに等しい値のTPを獲得する。

③〔疲労フェイズ〕
 ・疲労ペナルティが発生しているかの確認を行う。
  ・戦闘の際、経過ラウンド数が([持続力]-【疲労】Lv)と同じ値になると、戦闘に関する1d20判定にダイス目+2のペナルティを受け、ACが+2される。
   ・さらに戦闘が続き、経過ラウンド数が([持続力]-【疲労】Lv)×2倍の値まで達すると、さらにダイス目+2、AC+2のペナルティ、累積してダイス目+4、AC+4のペナルティを受ける。
   ・以降、([持続力]-【疲労】Lv)分だけラウンドが経過するごとに、ダイス目+2が累積していき、ペナルティの合計が+10になると、あまりの疲労のために行動不能になる。


④〔正体判別フェイズ〕
 ・遭遇した相手の正体判別チェックを行う。GMは、モンスターの正体判別の難易度と対応する「学術スキル名」を告げること。対応する学術スキルを所持しているキャラクターは正体判別チェックを行うことができる。


⑤〔行動宣言フェイズ〕
 ・このラウンドにどのような行動をとるかの「アクション宣言」を行う。ここで事前に宣言しておくアクションの種類は、補助的な行動である〔サブアクション〕、主となる行動である〔メインアクション〕、受動的な行動の〔パッシブアクション〕、全力行動の〔フルアクション〕、基本的にカウントされない簡単な行動の〔フリーアクション〕の5つに分けられる。
 ・上記の行動宣言が必要な4つのアクションとは異なり、〔アタックアクション〕は物理攻撃を行う際に、〔ディフェンスアクション〕は攻撃を受けた際に、その状況に合わせて行動の種類を選択・決定できる。
 キャラクターが選択できるアクションの組み合わせは以下のようになる。

  (a):〔サブアクション〕+〔メインアクション〕+〔パッシブアクション〕
  (b):〔サブアクション〕+〔メインアクション〕(両手武器で攻撃を行った場合などは〔パッシブアクション〕の権利が失われる)
  (c):〔フルアクション〕
   ※上記に加えて任意の〔フリーアクション〕

 ・行動が決定すれば、行動を行うタイミングをINI[先制力]以下の値で宣言する。
 ・移動に関する行動を行う場合、実際に何m移動するかは決定する必要はなく、移動の種類を宣言するだけでよい。移動の方向や距離は、⑧〔アクション・フェイズ〕の自分のイニングで状況に合わせて行ってよい。
 ・行動の目標となる対象は、⑧〔アクション・フェイズ〕の自分のイニングで状況に合わせて選択してよい。

<例>
・敵は戦闘移動で届く5m先にINI11のゴブリンが3体。ゴブABCと表記しよう。ゴブAには既に手傷を負わせており、もう一撃で倒せそうだ。
君はINI15の戦士で、その背後にはINI13の仲間の魔術師が控えている。
仲間の行動宣言は<[[カティノ]]>をINI13で唱えるというものである。さて、君はどのような行動宣言をするのがよいだろう?

①「INI15で行動。〔サブアクション〕は5m前に戦闘移動、〔メインアクション〕は手傷を負わせているゴブAに通常攻撃を行う。
〔パッシブアクション〕は構えている盾でACを低下させる。」
・INIの4差を生かして、もう一撃で倒せそうなゴブAを攻撃して相手の数を減らそうという考えである。
ただ、攻撃目標は自分のイニングに決定してよいので、わざわざ宣言する必要はない。同じく、戦闘移動の距離も宣言する必要はない。
〔パッシブアクション〕の盾のAC低下は念のために宣言してもよいが、何も宣言がない場合は普段使う無難なものが選択されるとする。
したがって、上記の行動を宣言する場合は、簡略化した以下の発言で問題ない。
「INI15で、SA:戦闘移動+MA:通常攻撃」

②「INI12で、SA:戦闘移動+MA:通常攻撃」
・仲間のINI13カティノを待ってから攻撃するために、呪文の効果が適用される次のイニングに行動を遅らせるという考えである。
<[[カティノ]]>の効き具合をみて、攻撃する相手を考えよう。朦朧状態の相手を攻撃して大ダメージを狙うもよし、
抵抗して起きている相手を攻撃して、注意をひきつけるもよし。[[【ロック】]]([[ZOC(支配領域)]]参照)も併用すると足止めには有効である。


⑥〔兵法フェイズ〕
 ・TPを1点獲得する。さらに兵法系スキルの「陣形」スキルを修得している場合、このタイミングでTPを消費して「陣形」の発動を宣言する。


⑦〔イニシアチブ・フェイズ〕
 ・PCの代表とマスターで1d10を振り、その差をマスター側の操る敵のINIに加える。これを「イニシアチブロール」と呼ぶ。
 ・「イニシアチブロール」を行った際に、1d10のダイス目が低いとTPを得るチャンスとなる。
  ・1d10の結果が(《タクティクス》Lv×2+現在のTP)以下の場合、TPを1点獲得できる。
  ・1d10の結果が(《タクティクス》Lv×2+現在のTP)の半分以下の場合、TPを2点獲得できる。
  ・TPが0以下の場合でも、1d10の出目が1の場合はTPを1点獲得できる。


⑧「アクション・フェイズ」
 ・イニシアチブロールを加えた後のINIの順番で行動を処理していく。このINIの値に沿って各自が行動する手番を「イニング」と呼ぶ。この数値が同じ場合は、同じイニングで行動を行う。この際、バッドステータスの影響はイニングの最後に発揮されるので、例えカティノの呪文で催眠状態になったり、モンスターの麻痺攻撃を受けたとしても、このイニング中の行動は阻害されず、ペナルティを受けることもない。
 なお、自分のイニングが回ってきた際に、決定していた行動が必要なくなった場合や、置かれている状況が悪くなった場合に宣言していた行動を中止して、〔サブアクション〕+〔メインアクション〕を消費して以下の行動をとることができる。各行動の内容は後述のアクションの種類を参照すること。

 (A)防御姿勢をとる。・・・〔メインアクション〕の「防御姿勢」を参照。
 (B)戦闘移動を行う。・・・〔メインアクション〕の「戦闘移動」を参照。
 (C)通常移動を行う。・・・〔メインアクション〕の「通常移動」を参照。
 (D)休息を行う。・・・・・〔メインアクション〕の「休息」を参照。
 (E)転倒状態から立ち上がる。
 (F)降伏、あるいは降伏に類似した行動。


⑨〔回復フェイズ〕
 ・全員の行動が終わったら、ラウンド終了前にバッドステータスからの回復チェックや、ヒーリングアイテムやリジェネレートによるHP回復等の処理を行う。


⑩〔終了フェイズ〕
 ・毒などの継続ダメージや雲系呪文の処理等を行ってから、次のラウンドへ移る。



最終更新:2013年09月01日 01:45