ニューエクスプレスヒンディー語


通常の対話ベースの語学の入門書。
特に前提知識は必要無し。
主人公のアヤカが飛行機で知り合ったパルティヤ一家と仲良くなっていく、という筋が一応ある。

1課あたり4ページの全20課。
最初の1ページは課文、2ページ目はその日本語訳と新出の語彙のリストと和訳が。
次の見開きで文法の解説がある。
CDにはヒンディー語のみ、課文と語彙のトラックの2トラックが一課に対してある。

また、3~4課に一回練習問題と、単語力アップなどのまとめて覚えたら良さそうな事についての解説があります。
練習問題と単語力アップには音声がついている事もあり。
単語力アップは例えば果物の名前など。

最初10課まではカタカナによるフリガナがあり、そこからフリガナ無しとなる。
前半の10課までで文法的にも過去形や未来形などの時制が一通り終わり、11課以降が発展的になるので一つの区切りとなっている。

この本のメリットは、まず薄いのに、文法項目をかなり網羅的に扱えている所です。
この薄さが素晴らしい。
また、一課あたりの構成も固定されていて、簡潔で使いやすい。
文法の解説も簡潔でありながら本文を良くカバーしていて、何度か繰り返せば一通り全てを理解出来るようになっています。

問題点はまずカタカナのフリガナが課文にしか無く、語彙リストや文法解説には無い事。
初期の文字を理解していない段階では文法解説を理解する事が困難な事があります。
また、語彙リストは課文では派生形なのに語彙リストでは原型だったりして対応関係が分からない事が。
原型と派生形が載っている時も、どういう派生形か書いていないので、どういう文法項目なのかが分からない事がちょくちょくあります。
また、簡潔さの裏返しとして既出の解説が少なく、一回目には途中から分からなくなる。
語彙リストは日本語が無いので、聞いているだけで復習は出来ません。
また、これは人による部分ではありますが、状況設定がかなり特殊なので、それ以外の人の必須項目が外れていたりする。
例えば旅行でインドを回った私としては、宿の予約などは良く行うのですが、アヤカは一度も宿を予約したりはしない(パルティア家に泊まるから)。
簡潔な結果として、分量の不足は否めません。この本をかなり完璧にしてもあまり喋れませんでした。
もう少し豊富な場面を扱っている対話の教材で補完する必要があります。


総評。悪い所は良い所の裏返しでもあるので、割り切って使えばとても良い教材だと思います。
かなりオススメ。

私は
  1. 1~10課まで課文だけ暗記
  2. 文字を覚える
  3. 1~10課まで復習しつつ文法解説も読んでいく
  4. 11課以降も同様に課文を暗記して文法項目も読んでいく

という風に、全体として3週間くらいで全課文の暗記をしつつ文法も理解しました。
練習問題も一応やり、単語力アップ等も一通り見はしましたが、記憶度はいまいち。
3週間という時間でヒンディー語の核となる部分が揃ったのは良かったと思います。

現地で覚えていくつもりなら、もう少し手を抜いても良かったかもしれません。

文法的な知識としては、最後までこの本のみでした。
かなり高度な所まで、この本をベースにしていけるんじゃないでしょうか。

ちなみに私はラオスに入ったあたりからこの本をはじめて、バンコクでビザ待ちの間ずっとこの本をやっていました。その期間が三週間。
コルカタに入ってからは基本的にはストリートで使っていました。

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最終更新:2011年09月29日 00:03
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