浜岡原発全面停止の説明を要請 河瀬・敦賀市長、経産相に
政府の要請による中部電力浜岡原発の全面停止を受け、
全国原子力発電所所在市町村協議会(全原協)会長の河瀬一治敦賀市長らは12日、
海江田万里経済産業相に「停止に至った経緯や科学的根拠などが不明で、原発立地地域には不信感がある」とし、
分かりやすい説明をするよう要請した。
海江田経産相は、国会閉会後に立地地域に出向き、自ら説明する考えを示した。
要請では、浜岡原発停止の説明を求めたほか、
停止に伴い立地地域の雇用や経済に支障が出ないよう交付金措置などによる全面的な支援を訴えた。
海江田経産相は「立地地域のみなさんの思いを受け止め、対応したい」と話したものの、
なぜ浜岡だけを停止するかや、地元に相談もなくトップダウンで決まったことへの具体的な答えはなかったという。
要請後、河瀬会長は記者団に
「地域に何の相談もないというのは、今まで原子力行政に協力してきたことが何だったんだろうと思う」と述べ、
国への不信感を示した。
また「今回の福島第1原発の事故が、津波だけによるものか地震の影響はどれだけあったのかなど報告がまだ出ていない。
検証して知らせてほしいと要望した」と述べ、早期の対応を求めた。
★「考えまとまらぬ橋下知事、ポイントずれてる」 敦賀市長、質問状を再送せず
原子力発電所の新規建設中止を目指すなどとした大阪府の橋下徹知事の発言をめぐり、
福井県敦賀市の河瀬一治市長は1日の定例会見で、公開質問状に対する橋下知事からの
回答について「ポイントがずれていて、意味がない」と述べ、
公開質問状の再送を断念することを明らかにした。
河瀬市長は、橋下知事が「地域経済や雇用のために原発を維持するということなら本末転倒」
と批判した点について「結局、橋下知事は原発について考えがまとまらないから回答にずれが出て、
再送しても同じ回答が来る」と指摘。
「電気が一番必要な時期にもう一度、会って説明できれば」と話した。
河瀬市長は6月2日、橋下知事の発言をめぐり、公開質問状を送付。
橋下知事は同13日に回答を公表し、河瀬市長は再度、公開質問状を出すことを検討していた。
日本原子力発電敦賀原発1、2号機が立地する福井県敦賀市の河瀬一治市長は1日の定例記者会見で
同原発3、4号機の増設について「絶対に必要」との考えを強調した。
河瀬市長は、国内のエネルギー供給量の大幅減を防ぐ必要があると指摘。
さらに「日本のエネルギー確保や敦賀の経済のために増設は絶対に必要」とした。
3、4号機については「安全審査が終わり次第早く着工すべきだ」と話した。
自民党:山本委員長、敦賀市長を訪問 原発で意見交換 /福井
自民党の山本一太・党総合エネルギー政策特命委員長は12日、敦賀市役所を訪れ、
河瀬一治市長と今後の原発行政について意見交換した。
河瀬市長は「原発は当面必要」として、
日本原子力発電敦賀原発3、4号機の着工や、高速増殖原型炉「もんじゅ」の必要性などを訴えた。
また山本委員長は、運転開始から40年超の敦賀原発1号機など、
老朽化が進んだ原発を今後運転すべきかで地元の意見を尋ねた。
市長は「安全確認をして、国のお墨付きと地域住民の理解があれば(運転しても)いいと思う」と答えた。
最終更新:2011年09月15日 04:06