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2011年06月03日

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【 解 説 】

問1.

 基本的な語句に関する穴埋め問題でした。
  • ①を、皮膚の「表面」と書く人がみられましたが、器官名は、「表皮epidermis」です。また、「外皮integumentary」と書く人もいましたが、表皮と外皮は解剖学上、異なる部位を指す用語です。外皮は、表皮の他、皮膚腺や爪、鱗、羽毛なども含みます。図式的に書くと以下の通りです。
   外皮 : 皮膚(表皮・真皮・皮下組織)+付属器(皮膚腺・毛・爪・鱗・羽毛)
  • ③「筋肉」という答えが非常に多く見られました。表を見ていただければわかるとおり、すでに骨格筋、内臓筋として筋肉についてはふれられています。正答は「骨格skeleton」です。ちなみに筋肉の大きな分類は以下の通り。
  骨格筋:骨格に付随して身体を構成し、姿勢を制御する(大胸筋、大腿二頭筋など)
  内臓筋:骨格に直接付属せず、身体構成・姿勢制御に直接関わらない(舌、横隔膜など)
  • ④「賢臓」という誤字がいくつか見られました。確認してください。
  • ⑨「受精卵」という答えが多く見られました。受精後、30秒ほどで形成されるものが問われているので、「受精膜」です。
  • ⑫「陥入」の漢字が書けていない人が意外と多かったように思います。
  • ⑭「プルテウスpluteus」はプレテウス、プルニウムスとは発音しないのでこれらは誤答です。


問2.

  • ヒドラの無性生殖方法について、「発芽germinate」という答えがありましたが、これは「出芽budding」とは異なる現象を指す用語です。ヒドラや酵母菌等が行う生殖方法は、出芽です。一方で発芽は、植物の種子が種皮を破って胚が外に出た状態を指します。


問3.

  • カエルやイモリなどの両生類は、1.体外受精なので人為的に受精させやすく、2.卵は直径約2mm(トノサマガエル)と大きいため手術や局部標識ができ、3. 卵が透明な寒天状物質に包まれているため卵割や形態形成の過程が観察しやすいという利点があります。胚の発生の観察の材料としてとりわけ重要なのは3.なので、3.が書かれていれば正答としました。
  • また、入手のしやすさ、飼育管理の容易さという解答もありました。発生学のみならず、遺伝学においても大量の実験動物を必要とするので、実験動物の種類を選ぶ上で、これらはとても重要な要素です。

  • 授業では触れませんでしたが、卵に含まれる栄養分(=卵黄)の分布、卵割の形式をもとにした解答もありました。結果的には誤答なのですが、これを機に、以下の表に目を通しておいてください。生物のそれぞれの分類ごとに異なります。

■卵の種類と卵割の様式
卵の種類 卵黄 卵割の形式
等黄卵 少ない、全体に分散 等割 哺乳類、ウニ
端黄卵 比較的少ない、植物極側に偏在 不等割 両生類
極めて多い、植物極側に偏在 盤割 魚類、は虫類、鳥類
心黄卵 極めて多い、中央に偏在 表割 昆虫類、エビ・カニ



問4.
  • 脳-神経系をはじめとする複雑な器官が構築される神経胚、尾芽胚の時期が、棘皮動物門にはないことについての問いでした。棘皮動物は脊椎動物と異なり、中枢神経系、心臓、骨格などの器官をもたないため、それらの器官が分化する時期をもちえないからです。
  • 「棘皮動物には呼吸器がない」「ウニは神経系だけでも生きられる」という答案がありました。これは誤りです。例えばウニの場合、棘の根元には筋肉と関節があり、これによって自在に棘を動かして歩くわけですが、ひっくり返ったときなどは、先端が吸盤になった管足tube footを棘のあいだから出します。この管足は呼吸器も兼ねています。管足を含む水管系water vascularは、棘皮動物の体内を走る管であり、その内部には外から取り入れられた海水が流れます。この構造を使って、呼吸や循環などを行っています。
  • 「表皮全体が脳のようなもの」という解答もありましたが、これは言いえて妙です。ウニには中枢神経系がありません。それでは、ウニは数百本もある棘や管足をどのようにして制御しているのか? 反射の連鎖によってです。一本一本の表皮に伝わる刺激が個々に反射を起こし、その連鎖で、全体としてのまとまりをとっています。


問5.

  • ①無性生殖の利点と欠点、②有性生殖の利点と欠点についてのそれぞれ説明はよくできていました。しかし、両者の利点と欠点をふまえたうえで「なぜアリマキのように有性生殖と無性生殖を使い分ける生物種がいるのか?」という問いかけに対して答えることが求められていることに注意してください。生存戦略としての使い分け、という視点が入っていれば完答です。
  • 「無性生殖は個体数が増えすぎるため、有性生殖で個体数が減らし、安定化させる」という解答に関して。個体数の増減はあくまでも副次的な作用です。有性生殖を行う生物でも、無性生殖を行う生物とまったく同じように、個体数を増やしすぎて「環境抵抗」(=集団の個体数が増大することによって、個体数の維持に関して環境から受ける負の影響)を受けることが頻繁にあります。
  • 「無性生殖をする生物は環境の変化によって全滅する」という表現に関して。これは極端です。環境の変化によって、全滅するリスクが高まるだけで、必ず全滅するわけではありません。また、無性生殖も突然変異を起こし、進化します。紫外線などによるDNAの損傷や、DNA複製の際には少なからぬコピーミスが起こるので、子孫が完全に親のコピーというわけではありません。細菌の中にはわざとコピーミスする確率を上げて、異なる性質の個体の発生確率を上げるシステムを持つものもいます。
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