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岩堀修明『図解・感覚器の進化』講談社ブルーバックス、2011年 は、非常にお勧めです。私たちの自分の眼や耳が、どのような進化的プロセスを経て、この形になったのかを、詳細な図とともに丁寧に解説してあります。高1の1学期に発生学を、2学期に解剖学・生理学を学びましたが、現在、発生学と進化論を、解剖学・生理学的な視座において組み合わせた「進化発生学evolutionary developmental biology:エボデボ」という分野が興隆しつつあります(2000年春に、愛知県の岡崎コンファレンスセンターで国際会議が開かれています)。その世界観に接するのにも、本書は多くの示唆を与えてくれるでしょう。
岩堀修明『図解・感覚器の進化』講談社ブルーバックス、2011年 は、非常にお勧めです。私たちの自分の眼や耳が、どのような進化的プロセスを経て、この形になったのかを、詳細な図とともに丁寧に解説してあります。高1の1学期に発生学を、2学期に解剖学・生理学を学びましたが、現在、発生学と進化論を、解剖学・生理学的な視座において組み合わせた「進化発生学evolutionary developmental biology:エボデボ」という分野が興隆しつつあります(2000年春に、愛知県の岡崎コンファレンスセンターで国際会議が開かれています)。エボデボの世界観に接するのにも、本書は多くの示唆を与えてくれるでしょう。
**目次
***第1章 感覚器とは何か
どんな感覚を感知するかは「どんな刺激があるか」ではなく「どんな感覚器があるか」によって決まる。
***第2章 視覚器
「眼」は無脊椎動物では皮膚からつくられる。脊椎動物では脳からつくられる。
***第3章 味覚器
この世界を最初に感じた最も原始的な感覚器は「舌」の先祖だった。
***第4章 嗅覚器
動物が水から陸に上がるとき、呼吸器と嗅覚器は1つになり「鼻」となった。
***第5章 平衡・聴覚器
「耳」とは重力を感じる平衡覚器の中に、あとから聴覚器が入り込んだものである。
***第6章 体性感覚器
「皮膚」は多様な感覚を受容する最大の感覚器である。「筋」「腱」「関節」も意識にのぼらない感覚を受容する。
***第7章 クジラの感覚器
進化は「後戻り」できない。水から陸に上がり、再び水に戻ったクジラの感覚器は、特異な発達をとげた。
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