隊長「男さぁーん!部下が全員いなくなりました!」1

隊長「男さぁーん! 部下が全員いなくなりました!」



市民やお金を狙った悪質な暴動が発生してむちゃくちゃになった国のお嬢様が

私兵団作って悪を根絶やしにやってきましたよー、って感じ。


説明たらんかった、後は個人で適当に創造して欲しい











隊長「年末帰省したきりみんな帰ってこないんですけどー・・・」


隊長「あっ、年末の大雪で帰って来れないんでしょうか?!」


隊長「軍資金ですか? いきなりどうしました? あ、今日は二人ですし焼肉でも行きませんか! 大丈夫! 精を付けるのも仕事ですよ!」


隊長「ほらー、金庫の中に札束の山が・・・・・・あれ?」


隊長「・・・ひょっとして男さん、先に一人で焼肉食べにいっちゃいました?」







隊長「金庫の番号を誰かに教えたかって? 皆のお金ですからね! もちろん皆さんに教えましたよ?」


隊長「そ、そうやって人を疑うのは悪い事だと思います!」


隊長「えっ、男さんどこいくんですか? 依頼金が払えないなら出てくって・・・皆さん帰ってくるまで私一人で寂しいです!」


隊長「そ、そこで犬捕まえてくるので今日は犬鍋にしましょう! 男さんまだ私の手料理食べたことないですよ・・・ね・・・・・・」


隊長「・・・・・・」






隊長「・・・あっ、男さんお久しぶりです! 3日ぶりです!」


隊長「どうしたんですか? こんな辺境の土地に用事なんて珍しいじゃないですか」


隊長「・・・皆さんまだ帰省ラッシュに巻き込まれてるのか帰ってこないんですよねー」


隊長「あ、あんまり近づかないでください! もうずっとお風呂入ってないので臭いですから! 自分でも据えた臭いが分かるほど発酵してます・・・」


隊長「『今』は私一人しかいないので誰か離れるわけにも行かないじゃないですかー! えへへ、隊長職も中々大変なんですよ」


隊長「皆、遅いなあ・・・」


隊長「そ、それって代わりに見張っていてくれるってことでいいんですか? 40分、いや15分! 水浴び行ってきます!」






隊長「ただいまー! ふー、いい湖でした! あ、あとですね! 途中で美味しそうな赤犬を見つけたので連れて・・・・・・」


隊長「え、返してこいって? お、美味しいですよ! 地元じゃ中々食べれない赤犬ですよ!?」



隊長「あー!! 夢のたんぱく質がー!!! 窓から放射線を描いて放り出されていくー!!」








隊長「ぷいっ! 男さんとはしばらくお口を聞きません!」


隊長「じゃあ行くって! やめてください! 寂しいじゃないですか! とーまーれー!」


隊長「だってお腹空いて・・・一週間水だけだったし・・・」


隊長「・・・男さんのカバン、やけに膨らんでますね」


隊長「・・・・・・スイカだー!!!!!」


隊長「いいんですかいいんですか!? これ食べちゃってもいいんですか? 無料ですか!? 私今持ち合わせ何もないので何も支払えないけどいいですか?!」


隊長「やったー!」





隊長「お腹いっぱいです! 美味しいワンコの件もこれでチャラで・・・って冗談ですから荷物まとめないでください! 感謝! 感謝してます!」


隊長「さーて、これでまた元気よく任務に戻れます!」


隊長「って、誰もいないんですけどね・・・」


隊長「私バカですから。皆に愛想尽かされちゃいましたかね、えへへ・・・」






隊長「これからどうしよっかなー、あ。男さん、ジャパンで習ったカルタがありますよ! 一緒に遊びませんか!」


隊長「え、二人でも遊べますよ! だって読むほうと取る人がいれば出来るじゃないですか!」


隊長「・・・ホントです、勝負にならないですねコレだと」


隊長「じゃ、勝手にルール決めちゃいましょう! 読み方が流暢でしたら1ポイント、取り方が優雅でしたら1ポイントって感じで」


隊長「やーりーまーしょーうーよー! 今ジャパンでナウでヤングな『姉の作った鬱カルタ』ですよ!」


隊長「じゃあ行きますよ! 『そ』れ見たか やっぱり奴が 犯人だ」


隊長「ちょっ、私のおでこ叩かないでください! 札! 札を叩いて!」 






隊長「ふー・・・ある程度遊んだら眠くなってきました・・・」


隊長「ここのところ人手不足でして、寝ずの番が今になって効いてきました・・・」


隊長「あの・・・男さん。もし良かったらもう少しだけここに居ませんか? 一時間でも居てくれたら嬉しいです」


隊長「・・・えへへ、男さん。おやすみなさい」









隊長「ふぁ・・・んー・・・・・・」


隊長「・・・」


隊長「あっ、どこいってたんですか! ちゃんと近くに居てくださいよー!」


隊長「はい! おはようございます!」




隊長「ここここ、これって朝ごはんですか!? いいんですか食べますよ食べちゃいますよ!?」


隊長「あ゛あ゛あ゛こんなにオクラが美味しいものだとは思いませんでした」






隊長「さて、満腹になりましたし。さっそく今日も頑張りましょう!」


隊長「退却ですか?」


隊長「・・・嫌です」


隊長「自分勝手に飛び出してきましたし、今更帰るなんて事出来ないですよ」


隊長「これも国のため、もとい家族の為ですからね。お父様の遺産が分配される前に全部持ってきて作り上げた私兵団をみすみす捨てる訳にはいきません!」


隊長「私は逆賊を討つまで国に帰りません!」


隊長「オクラ食べ過ぎて興奮したせいか鼻血出てきました・・・男さんティシュ下さい・・・」







隊長「それにしても、困りましたね。今日から何をすればいいんでしょう」


隊長「・・・ここは離れません! 皆さんが戻ってきたときに私がここに居なければ混乱するでしょう」


隊長「もし間違ってお金を持って行った人が居たとしても私は怒りません」


隊長「甘くなんかないです」


隊長「あの人達を雇って期間はまだ短かったし、意思の疎通だってうまくいかないこともありましたけど、信頼関係にあったのは確かです!」


隊長「皆さん帰ってくるまで・・・ここで私はずっと待ってます!」


隊長「・・・男さんティシュ下さい」





隊長「男さんは、もうどこか行かれるんですか? さっきからカメラをずっと握っているし、何か撮りたいものでも出来ました?」


隊長「えっ、ちょっと止めてください! 鼻に詰め物を入れてる写真なんて貰っても嬉しくないです、やっ! やめてっ!」


隊長「私怒りました! しばらく男さんここに居てくれないと今度どこかで逢った時、ふんっ、って無視します!」


隊長「・・・あの、無事だったらきちんとお礼はしますから、出来れば手伝ってくれると嬉しいです」


隊長「好きな事を仰って下さい・・・なんだったらドルだけじゃなくてもいいんですよ・・・?」


隊長「ポンドがいいですか? ドルがですか? それともユーロ? あ、今トルコリラ国債ってお徳感ありますからそっちの方が」


隊長「いたい! おでこベシベシ叩かないで下さい!」






隊長「ということで今から2人は一心同体です! はい決定しました! 異論は禁止です!」


隊長「ちゃんと男さんの事守ってあげますから安心してください!」


隊長「これでも長女ですから兄妹の扱いは慣れてますからね」


隊長「お姉ちゃん、って呼んでもいいですよ。特別ですっ」


隊長「・・・もー! おでこを太鼓にして遊ばないで下さい! あれ、ちょっと怒ってます?」


隊長「・・・そういえば男さんより6歳年下でした・・・」


隊長「え、っと・・・若作りですね! 童貞ですね!」






隊長「童顔でした・・・日本語難しい」






隊長「今は瓦礫の集まりですけど、ここにも少し前まで町があったんです」


隊長「初めて死体を見たときは、身体が竦みましたね。人が死ぬとこんな色になって、こんな臭いを立ち込めて、召されていくんだって思いました・・・」


隊長「そのあと初めて犬を食べました・・・初めて犬というものを近くで見たので愛着が沸きました。それと美味しかったです」


隊長「辛い話の後に楽しい話をすぐすればそこまで悲しくならないんです、知ってました?」







隊長「さて、今日は安心して水浴びに行けますね。もし誰かが戻ってきたり、それに連絡があればすぐ伝えにきてください」


隊長「・・・ちょっと訂正です。木陰から呼んでください。その際男さんの視界に私が入らないように心がけてくれると嬉しいです」


隊長「水着持ってるんですか?! 貸してください! 洗って返しますから!」


隊長「ふふっ、ありがとうございます! では後から!」


隊長「・・・そういえばどうして男さんが女の子の水着を持ってたのでしょう」







隊長「男さん、なすべき事がない以上すべきことは訓練一択です!」


隊長「市民虐殺なんか二度とさせません! 筋トレ筋トレー」


隊長「腕立てふせ腕立て伏せー」


隊長「・・・スクワットスクワットー」


隊長「・・・」


隊長「き、今日はこの辺にしてオセロでもしましょうか!」





隊長「あ、そうだ・・・男さん、ぜひともやって頂きたいことがあるんです」


隊長「髪切って下さい。長くて邪魔です」


隊長「ヘルメット被るとき邪魔ですからね」


隊長「男さん、髪の毛黒いですね。黒って憧れます」


隊長「もっと、短く。もっと首元までお願いします」


隊長「もっとです。もっともっと。もー、いつまでも終らないじゃないですか。ローマの休日だってもっと早く散髪を終えてると思います!」






隊長「前髪ぱっつんになりました。短くするの初めてですからワクワクしてます」


隊長「頭が軽いです・・・男さん切った髪の毛で遊ばないで下さい」


隊長「なんだかロープ編みこめそうですね・・・」


隊長「・・・びよーん、びよーん」








隊長「男さぁーん! 朝ですよ!」


隊長「今日は少し目的地近くまで偵察にいきましょう。ルート確認です!」


隊長「私も行くんです! 隊長ですから! ああ待って、置いてかないで下さい!」


隊長「えっと、ここから40キロ先ですね、そこまで行けば目的地まで直通の地下があるはずなのでそれの確認です」


隊長「・・・往復兼ねて2日間ですか? 私運動は得意ですし一日50キロくらいなら走れますよ?」


隊長「はぁ、山道ってそれくらい掛かるんですか? じゃあサンドイッチバスケットじゃ食料は足りませんね・・・やはり現地調達でタンパク源をですね・・・」


隊長「ああっ、置いてかないで・・・しくしくしく・・・」







隊長「るんたったーるんたったー! まだ唄ってても大丈夫ですよ! 敵さんは国境を越えてからですし楽しくいきましょうよ」


隊長「にしても荷物こんな軽装で大丈夫なんでしょうか、言われたとおりホント必要最低限ですけど」


隊長「疑ってませんよ? 素朴な疑問です!」


隊長「男さんは、信用しても大丈夫ですから」


隊長「ちょっと言葉おかしいですね、信頼してますよ!」





隊長「いよいよ国境を越えるくらいですか・・・大丈夫ですよね? 入った途端撃たれたりしませんよね?」


隊長(今の男さんの顔つき・・・ちょっと怖い・・・)


隊長(今、戦争してるんだ・・・慎重にならないと)


隊長「・・・きゃっ」


隊長「ごめんなさい、躓きました・・・」


隊長(矢先からですか、バカでお邪魔虫ですね、私・・・)






隊長「休憩? い、いらないです! まだ行けますよ」


隊長「お、男さんが疲れたんですか? じゃ、じゃあ休憩しましょう、小休止です」


隊長「お、男さん・・・お茶どうですか? 水筒にたっぷり入れてきたんですけど・・・」


隊長「い、いえあの・・・なんでもないです・・・」


隊長「・・・そろそろ行きましょうか・・・」



隊長「・・・・・・」


隊長(これから今よりもっと辛いことをしなきゃいけないのに、こんなことでヘコたれたら駄目ですよね・・・)


隊長(色々甘く考えすぎてました)


隊長(男さん、ずっとこっち見てくれません。仕事に精を出してるんだから別に何でもないですけど)






隊長「ずいぶんと暗くなってきました、男さんこれからどうしましょう」


隊長「え、テントですか? 私持ってきてない・・・」


隊長「あ、テント・・・」


隊長「ありがとうございます。背負ってもらって」


隊長(けど言ってくれればそれくらい出来ます・・・)


隊長「あれ? 持ってきてるの一つだけですか?」


隊長「あ、交代制ですね! じゃあ私が先に寝ればいんですね。時間は折り半で・・・わかりました」


隊長「おやすみなさい、男さん」









隊長「・・・おはようございます」


隊長「・・・男さん、朝ですよ。起こしてくれるって言いましたよね・・・?」


隊長「えっと・・・確かに起きない私が悪いんですけど。そ、その、男さんも仮眠とりませんか?」


隊長「で、ですよね。じゃあ男さんには悪いですけど先を急ぎましょう」


隊長(起こさなかったのってワザとですよね。それくらい分かります)


隊長(頼って欲しいのに・・・それくらい出来ます・・・)


隊長「・・・行きましょう」





隊長(敵地、緊張しないといけないのに。なんだか心がモヤモヤして集中できません)


隊長(国のため、家族のため命を捨てるくらい、私だって訳無いのに)


隊長「私、前を歩きますか? 地雷原でもないですし」


隊長「・・・そうですか」


隊長「・・・」


隊長(あ、獣道行き止まり。えっと、確か崖の下・・・)


隊長(・・・ありました、町・・・あそこに憎い、殺してもなお飽き足らぬ外道がわんさかと)


隊長(絶対に、許しません)





隊長「・・・え? 私、待機ですか?」


隊長「・・・断ります、私も一緒に連れて行っ・・・行きますから」


隊長「なんでそんな困った顔するんですか? いいじゃないですか、私隊長ですよ? それに、これは私事、張本人が切り株に座って待ってろなんておかしな話です」


隊長「・・・私が女だから駄目なんですか? それともおっちょこちょいだからですか? おつむがパープリンだからですか!?」


隊長「・・・男さん、ひどいです」


隊長「・・・勝手にしてください」




隊長「・・・・・・私も勝手にしますね! ではさよなら!」






隊長「嫌です、聞きません。男さん優しいのは分かりましたから! いかせてください!」


隊長「ならいいです解雇です解雇! 男さんはクビですので口出ししないで!」


隊長「こっち来ないで下さい! 男さんとはもう縁もありませんことですから!」


隊長「・・・えっ、あっきゃあああああああああああ」


隊長(私、崖から落ちてる! バカだバカだ私嫌だ痛い痛い痛い死にたくないです)



隊長「あああああぁああああああああぁぁぁああああぁぁぁああ!!!!!!!!!」





隊長「」



隊長(・・・太陽が真上にある)


隊長(大丈夫、生きてます・・・身体のあちこちがちょっと痛いだけで、あんな高いところから落ちてコレだけだったんですから良かったじゃないですか)


隊長「ここからはひとりで行きます」


隊長「地図、地図・・・どこか行っちゃいました・・・」


隊長(でも、街の方角は分かりますし、きっと大丈夫。着けば分かります)


隊長(鉄砲もあるし、危なくなったら逃げればいいだけです・・・)


隊長「こんな茂った場所歩いてる人間なんていないでしょう、大丈夫です!」





隊長(くくくくく、くままあああ!! 熊なんているんですか!?)


隊長(ああ美味しそう、じゃなくてどうしましょう!?)


隊長(きゃー!! のっそのっそこっちに歩いてきてるー!!)


隊長「私食べても身細で美味しくないです!」


隊長(どどどど、どうしましょう! あ、鉄砲鉄砲!)


隊長「えいっ! って目をつぶってどうするんですか私!」


隊長「・・・しかも弾出てきませんよこれ、あれ・・・? 確か男さん詰めて置いてくれたって・・・」


隊長「弾倉まるまる入ってない・・・」


隊長(もー!! 男さんのウスラトンカチ!!!)





隊長「えっとえっとえっと!!」


隊長(あった、サンドイッチ・・・!)


隊長「こっちのが十分美味いです!! えい!」


隊長「では!! ごきげんよう!」




隊長「はぁ・・・はぁ・・・息が苦しい・・・場所見失っちゃいました」


隊長「弾の出ない銃なんて・・・捨てちゃいます・・・」


隊長「男さんのばか・・・」


隊長(確認しない私はもっとバカですけど・・・)





隊長(ずいぶんと歩いたけどここどこでしょうか・・・見晴らしのいいところに一度あがったほうが・・・)


隊長「・・・あ、道です。これに沿って歩けばきっと街、ですよね・・・?」


隊長「でも出来るだけ小道の脇を歩いていきましょう・・・」



ダァァァァァァァァァン!! ダァァァァァァァァン!!



隊長「ひっ・・・!」


隊長(銃声ですよね! お、男さんが助けに来てくれたんでしょうか?)


隊長(・・・まさかです。さっきクビ宣告したばかりじゃないですか・・・)






隊長(ずいぶん日が落ちてきました・・・逆にこれって夜歩いたほうが見つかりにくいのではないでしょうか?)


隊長(きっとそうです、それまでここで伏せてましょう)


隊長(・・・男さん、ひょっとして向こうに連れ出したかったのでしょうか、弾のない鉄砲も、見つかりやすい昼に歩いたりとか・・・)


隊長(私・・・人を見る目無いんですね。隊長失格もいいところです・・・あはは・・・)


隊長「・・・絶対、泣きません」






隊長「明かりが向こうから見える・・・あそこに向かえばいいんですよね」


隊長「!?」


隊長(車通っていった! 見つかってませんよね?)


隊長(・・・)


隊長(・・・先を急ぎましょう、少し足が痛くなってきました)



隊長「はぁっ・・・はぁっ・・・」


隊長(疲れてないのに心臓ばくばくで息が上がります・・・! 静かにしないといけないのに)


隊長(でもこのまま帰るのはあれですし、仲間が帰ってきたときにすぐ討てるよう準備しておかないと・・・)


隊長「ここで頑張らないとどうするんですか・・・!」




隊長「はぁっ・・・はぁっ・・・!見えました!ここです」


隊長(結構人が歩いてる・・・ヘルメット深く被って彼らと同じ軍服さえ手に入れば紛れて歩けるのに・・・)


隊長「・・・んッ!!」


隊長(足腫れてきてます・・・駄目だ、こんな不自然な状態で紛れ込むなんて無理です)


隊長(目的地まで遠回りして歩いていきますか・・・)



隊長「いッ!!」






隊長(あ、足が!!)


隊長(何人かに気づかれた・・・こっちに来てる逃げないと・・・きついかもしれないです・・・)


隊長(相手は今武装してないんだから。あの時鉄砲を捨てなければ威嚇出来たのに・・・!)


隊長(あはは・・・ここまで頭がパープリンだと笑えます・・・)


隊長(ココの人達に捕まって、あんな淫らな陵辱を受けるくらいなら・・・首を掻っ切って死んでしまった方が・・・)


隊長「お・・・父様、私、最後まで泣きませんから・・・」


隊長(・・・)




隊長「」







隊長「・・・・・・」


隊長「降ろしてください・・・男さん」


隊長「降ろしてください、降ろしてくださいってばんむっ!!」


隊長(いくらなんでも出来すぎじゃないでしょう。敵陣で伏せていて、気を失って気付いたら男さんに背負ってもらっているなんて・・・)


隊長(・・・背中の方に街の明かりが見える・・・助かった・・・)


隊長「じゃなくてですね・・・! 戻してください! 私はあの通路がまだ使えるかどうか見に行かないと駄目なんです」


隊長「・・・嘘です、男さんがこんな短時間であそこまで見にいける訳無いじゃないですか・・・! そんな優しさは欲しくありません・・・! いいから離してください・・・離して・・・ぇっ・・・! 離して・・・!」







隊長「・・・」


隊長(結局なにもしないでここに戻ってきてしまいました)


隊長(往復で二日なんて嘘じゃないですか・・・私を背負って半日でココまで戻ってきた・・・)


隊長(・・・足もグラグラして立てないし、痛いし。あのまま何日も歩き続けてたら壊死してたかもしれません)


隊長「・・・なんですか男さん。今は誰とも話したくありません。どうせ私とあなたしか居ませんけど」


隊長「・・・要りません、食べてください」


隊長「出てってください。今は誰とも話したくないんです、何度も言わせないで下さい」


隊長「・・・わかりました! じゃあ私が出て行きますから! では! 失礼します!」







隊長(・・・お腹空きました)


隊長(それよりも・・・眠い・・・)


隊長(眠りましょう、それがいい)



隊長「・・・心配するフリですよね。窓からこっちでも見てるかと思いました・・・」


隊長「男さんは・・・きっと・・・敵で・・・」
最終更新:2011年04月21日 01:32
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