フィリピン英語留学顛末

フィリピンで短期語学留学中の日垣隆氏が、学校に対する中傷をfacebookに投稿し、学校側から抗議を受けるという事があった。

最初の投稿とそれに対する抗議

2012年4月下旬から、フィリピンでの英語留学を始めた日垣氏であったが約一ヶ月後の6月6日、突然facebook上で英語学校への誹謗中傷としか考えられない投稿をする。
翌6月7日には留学先の英語学校であるCG ESL CENTERの校長から、日垣氏への反論と抗議のコメントが書きこまれた。

問題のやりとりのキャッシュ

以下に問題のやりとりを記録したキャッシュ ページへのリンクを示します。

元のページヘのリンクはこちらですが、既に削除されたか、あるいは公開範囲が限定されたために参照できなくなっているようです。

日垣氏の問題の投稿

以下に日垣氏による投稿を引用します。

<引用開始>
私がいま在籍している(日曜日には卒業予定)CGというスパルタ校の校長、理事長、マネージャーの逮捕および起訴が本日決定。山のような罪に笑うしかない。捜査にあたった(日本と韓国、英国を含む)5カ国チームのトップルートから幾重にも確認したので間違いなし。イリーガルぶりもかなり悪質。一部は来週の週刊誌に書きましょう。

たとえ即座の廃校はまぬかれたとしても、2年間の閉鎖は決定的。全容を知ってしまったのと、私がこの学校の(とりわけ教師の)レベルが低すぎるため転校することにしていたのとは無関係ですが、ほかの生徒はまだ誰も知らない。語学の勉強の仕方もまったく不合理きわまりない失業者や凋落企業組も多く、そういう人々に限って分析力も判断力も欠落しているので、ご健闘を祈るしかない。
こういう人たちは共通して思い込みが激しく、柔和そうに見えて頑迷(ゆえにリストラにあったのだろう)かつ、客観性や見通しが全くないので観察対象として新鮮だ。パナソニックすら半数のリストラ。直後に「空売り」(笑)で儲けてしまった。ごめんね。14時間勉強に加えて6時間は仕事しているので、それに免じてーー。つか、この人たち世界経済の構造変化にまだ気づいていない、という事実に驚かされる。
<引用終了>

CG ESL CENTER校長による反論と抗議

以下に校長によるコメントを引用する。(翻訳へジャンプ)

<引用開始>
First of all Mr. Higaki, we appreciate you for choosing our school and my apology to what had happened during your stay in our school and MY ADVANCE APOLOGY as well for showing to this on social network the TRUTH. We respect your maturity in terms of your age, your profession as a writer and your experience as a traveler. But you have forgotten something. PROFESSIONALISM. In due respect, Freedom of expressions for people working in media, writer and novelist are very much respected and welcome, but it should not be abusive against propriety or to someone. Let me elaborate you these things under verbal Abuse which will lead you to a serious LIBEL CASE.

1. Threatened our school on a social network
a. CG ESL CENTER is an entity legally registered under Philippine Law. Our books, materials, curriculum are designed and accredited under SEC(Security of Exchange Commission), TESDA(Technical Education and Skills Development Authority), B.I(Bureau of Immigration). Fact that the school is doing only legal business.

b. "The school has low level especially the teachers"- Our teachers have gone through standard procedures of hiring. In fact, most of our Instructors are licensed teachers with master's degree in education. Let me recall the email we received from your secretary: She said that you really like the school and that you gained friends here and the only thing you don't like is when you got troubled with one of our teacher. This teacher was right in giving you corrections about your grammar. We can testify, you had trouble with more of your teachers because of giving you corrections which you couldn't accept. This only shows that you are not ready to accept constructive criticism.

c. We tried to reach you when your secretary told us that you want "apology" in the first place, we don't know why we need to apologize you, but we tried our best to reach you out. You gave a time ultimatum until Monday, June 4, 2012, 8:00pm. That day, you were absent from your whole afternoon classes until dinner time we waited and knocked at your door 3 times. The last time, we opened your door for the consciousness of being worried because we got no respond from knocking your door. You shouted and banged the door.

d. The next day, we tried to reach you again and again but what we got from you was all denying our invitation to talk with you and all you did was threatened us. Mr. Higaki, do you really understand what you are doing? What made you so mad about our school? What we did worse to you why you have to threaten us and even do action to damage our reputation? We are trying to please you, and ONLY YOU HAS THIS KIND OF TREATMENT FROM US. We almost have 100 students but we never encounter such incidents like you. I guess you are being too sensitive and too defensive on your mistakes and shortcomings. We give our services to every valued client and only you who never get satisfied.

e. Mr. Higaki, I can attest that you are ruining our school reputation. I attached the printed copy of your post, emails from your secretary and a testimony from a concern Japanese citizen who knew you. He just said that, yes you are a writer but you have been known to be writing ILL towards a property or toward someone if you dislike it. Do you know that you are not the only person in this world? You cannot judge every time to a certain entity according to your feeling. You know that your profession has a license to write only what is the TRUTH? You have no grounds of posting all those ILL things against our school; you are using your profession to damage other's reputation. A GOOD WRITER NEVER HARMS HIS READER AND CONVINCES PEOPLE TO FOLLOW HIS ILL DOINGS. You have followers on your facebook page; do you realize that they can be in danger by following you? You are creating a certain union which will lead you to a certain situation of getting your business off.

f. To all Mr.Higaki's reader, follower and friends. You surely know he is a mad person and he is very difficult to please with. I do hope you leave our country and exit gracefully and wish you will never come again. We don't understand why you are so insensitive.

g. Furthermore, Mr. Higaki, and to all readers. Just a piece of advice: Intelligent people do not just believe of what they read, they investigate. To all readers: Please check our homepage at www.cgcebu.com or email at cg@cebucg.com for your concern and inquiry regarding our school. You can see how we meet standards of high class clients opposite to what Mr. Higaki has been telling against us.

h. Finally, we demand you to delete this post or write the truth and regain our school's image. Thank you.
<引用終了>

反論と抗議の翻訳

(翻訳は日垣隆スレ90レス968-969を元にしています)

まず、日垣さん、私たちの学校を選んでいただいてありがとう。そして、貴殿が私たちの学校にいた間に起きたことについてお詫びすると共に、このソシアルネットワークに「真実」を書き込むことについて、事前にお詫びしておきます。我々は、貴方の年齢にふさわしい成熟度を尊重するとともに、プロのライターであることや旅行者としての経験も尊敬してします。しかし、貴殿には何か一つ忘れていることがあります。それは、PROFESSIONALISMです。メディアで働いている人や、ライター、作家にとっての表現の自由は最大限に尊重され、歓迎されるべきものであることは言うまでもありません。しかし、それは他人に対する礼儀を忘れて濫用してよいものではありません。貴方の暴言が、貴方を被疑者とする名誉毀損を構成することを、詳しくご説明しましょう。

1. 私たちの学校をソシアルネットワーク上で脅したこと
a. CG ESL CENTERはフィリピン国の法律に基づいて合法的に登録された存在です。私たちの教科書も、授業資料も、カリキュラムも、SEC(Security of Exchange Commission)、TESDA(Technical Education and Skills Development Authority)、B.I(Bureau ofImmigration)の公認の元で作られています。要するに、私たちのビジネスは合法的なものです。

b. 「この学校にはレベルの低い教師しかいない」―私たちの教師は、標準的なプロセスを経て雇用されています。実際のところ、私たちの教師のほとんどは、教育学修士の学位と教員免許を持っています。貴殿の秘書さんからのEメールを思い出してみましょう。彼女は、貴殿がこの学校を大変気に入り、友達もできたが、唯一の不満は一人の教師とのトラブルだと述べていました。その教師は、貴殿の文法上の誤りを正すという正当な行為をしただけです。私たちは、貴殿がもっとたくさんの教師と、間違いを正されたというだけで、そして、貴殿がその指摘を受け入れられないというだけの理由でトラブルを起こしていたことを知っています。このことは、貴殿が建設的な批判を受け入れられない人間であることを示しています。

c. 私たちは、貴殿が「お詫び」をしてほしがっているという貴殿の秘書からの連絡に基づいて、貴殿にコンタクトしようとしました。私たちにとってはなぜお詫びをしないといけないのかまったくわかりませんでしたが、とにかく貴殿にコンタクトするようベストを尽くしました。貴殿が設定された回答期限は2012年6月4日8:00PMでした。その日、貴殿は午後の授業をすべて欠席しました。夕食までの間に、私たちは貴殿の部屋のドアをノックしに3回赴きました。最後の時に、私たちはドアをノックしても応答がないため、意識があるのか心配になり、ドアを開けました。しかし、貴殿は叫んでドアをバタンと閉めました。

d. 次の日、私たちは何度も何度も貴殿にコンタクトしようとしましたが、貴殿から返ってきたのは我々の招待に対する拒否の回答でした。日垣さん、貴殿は自分が何をしているかわかっていますか?貴殿はなぜ私たちの学校に対してそうお怒りなのでしょうか?貴殿が私たちを脅し、実際に私たちの評判を下げるような行動を取るような悪いことを何か私たちはしましたか?私たちは貴殿を楽しませようとしました。そして、そのような特別待遇を受けたのは、貴殿だけです。私たちの学校には100人近くの学生がいますが、貴殿のようなことに遭遇したのは初めてです。私たちが思うに、貴殿はあまりにも自分のミスや欠点に対して敏感で、防御的なのではないでしょうか。私たちは大切なお客様皆様に対してサービスを提供し、貴殿だけが絶対にご満足いただけないという状況です。

e. 日垣さん、私は貴殿が私たちの学校の評判を毀損していることを証明できます。添付したのは、貴殿のpost(訳注、facebookへの投稿)、秘書からのEメールと、貴殿を知っている日本人の市民からの証言のプリントアウトです。彼が言うには、貴殿は確かにライターだが、気に入らない相手(企業や個人)の悪口を書き散らかすことでも知られているとのことです。貴殿は、世界に人間は貴殿一人だけではないことを知っていますか?感情だけで相手を判断することがいつも正しいとは限りません。貴殿の専門(訳注、ライター業のこと)は、「真実」を書くことだけが許されていることを知っていますか?私たちの学校に関する悪口を投稿する根拠は貴殿にはありません。貴殿は、ライターという自分の職業を利用して、他人の評判を下げようとしています。よいライターは、絶対に読者を傷つけたり、ライター自身の悪意に他人を誘導しようとしたりしないものです。貴殿はfacebookページにフォロワーを持っています。貴殿は、貴殿を信じることでそのフォロワーさんたちが危険にさらされることになるのを自覚していますか?貴殿がそのような同盟を形成することで、貴殿自身のビジネスをやめなくてはいけないような状況に追い込まれることになるでしょう。

f. 日垣さんの読者へ、フォロワーさんへ、「友達」へ。あなたがたは彼が怒り狂っている人間であることや、滅多なことでは喜ばない人であることを知っているでしょう。(訳注、以下は文脈より日垣氏に向けて述べていると思われる)私は、あなたが私たちの国からおとなしく立ち去って、二度と戻ってこないことを強く希望します。私たちは、あなたがなぜそこまで思いやりがなくいられるのか理解出来ません。

g. さらに、日垣さん、そしてすべての読者の方々へ。一つアドバイスがあります。知性がある人は、読んだことをそのまま鵜呑みにしたりせず、調査します。すべての読者の方へ。私たちの学校に関して心配事や知りたいことがあれば、私たちのホームページ www.cebucg.com (訳注、原文ではURLが誤っているため修正した)をチェックするか、cg@cebucg.com へメールをください。日垣さんが私たちに対して発言したことと異なり、私たちがいかにハイクラスな顧客を満足させる水準にあるかを見ることができるでしょう。

h. 最後に、私たちはこの投稿を削除するか、真実を書いて、私たちの学校のイメージを回復することを要求します。Thank you.

この抗議はすぐに削除され、数日後には元の日垣氏の投稿も参照できなくなった。抗議に従って削除した、facebook運営により削除された、公開範囲を限定して一部にのみ公開するように変更した、などが可能性として考えられる。

続く日垣氏による学校についての投稿

そして6月8日には、再び学校に対する誹謗中傷としか考えられない文章をfacebookに投稿する。

該当ページへのリンクとキャッシュ

以下が該当のページおよびキャッシュになります。

以下に日垣氏による投稿を引用します。

<引用開始>
【忙しいあなたが留学するならCG校へ!】
セブ市に隣接するタリサイ市(=とても不便な場所)にあるCG校の一大スキャンダルは日本でも報じられるわけもないのですが、ニュースの本質的からして幾つもの大問題を含む内実をもつ。詳しくはメルマガなどを参照していただくとして、同校アシスタントのサンディ嬢(日本に7年間いて強制送還された過去があり「日本語を話せる唯一のスタッフ」というふうにPRさせてもらっておりますが、7年間でもほとんど日本語は話せません。このサンディ嬢に懇願され、ワイロは断ったものの正直な「同校の良さ」を書いてみたい、と思います。

(1)同校の食事はタリサイ市でも最低ランクですが、ここのマズさに耐えることで、これからの国際時代、いかなるエリアに行っても耐え忍ぶことができるでしょう。

(2)同校内で何かを失くした場合、出てくる確率は1%以下です。現実を学ぶ絶好のチャンスですね!

(3)5ページに及ぶ「わざと読みにくくした」英文規約を全生徒に渡しますが、ストレスを受けたくない方は読まないでください。いかなる事態が起きても同校は責任を負わず、すべて(例えば当校学生寮のドアノブは3日に1度は壊れますが、それでも部屋のなかのものが無くなっても)すべてあなたの責任、などと明記されています。

(4)当校最大の自慢は世界でも評価が認められた教科書群です。すべてオックスフォード大学などなどから無断でコピーしたものを売っていますし、当校の貴重な収入源なので、今回の多くの出版社や著名大学や5カ国が「談合」して捜査し入ったのは真に遺憾です。違法コピーの、どこが悪いんですか! 見つからないでやっていたのに、司直の質問に「著作権」に強いある作家が捜査に協力してしまい、犯罪がバレテしまいました。我が国ではすべてワイロで決着つけるのに、オックスフォード大学などまで出てくるのは肝っ玉が小さい!

(5)当校には100人近い教師がいますが、当日「辞めた」と電話やメールで告げ転職してしまうケースがほぼ毎日ありますが、教育経験のない、ほとんど元看護インターンに4倍のサラリーを払って補充していますから、どうかご安心を!
 授業内容なんて関係ありません。授業料だけ払ってくれればそれで充分です!

(6)学生寮の部屋は、cuteと表現してみましたが、日本語ではタコ部屋と呼ばれているmのです。ここで耐え忍ぶことができたら、将来当校経営者のように収監されることになっても天国に感じることができます。

(7)外に出て何か起きて当校に責任を問われたらかないませんから、いっさい外出は禁止です。あなたがたを囚人とみなしているので、ある意味完璧な保護だとご理解くださいね。

 まだまだ魅力満載。ぜひ、セブ島に留学するならCGへ!
<引用終了>

まともな人間が書いた内容とは思えませんが、こんなものでもfacebookでは「いいね」が50件以上ついており、いくつか好意的なコメントもついています。
最終更新:2012年06月13日 22:53
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